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2009年5月31日日曜日

ツバサ・クロニクル 7 3/3





ツバサ・クロニクル 7 3/3





あのね・・・
これから小狼くんの事を
小狼って呼んでもいい?

兄さまがね特別に仲良しの人は
名前で呼び合うんだって言ったの!

だから、私のことも
さくらって
呼んで!



ぇえ?



ね、小狼!






はい。
さくら姫。



ぇ?
ぁ・・・



あれは・・・?!






いーはははははは!
税金を滞納するとこういう事になるのだ!
ぬははははははは!



なんという事を!



え?

ふん、出たな、小娘。
昨日の礼をしてやる!



また貴様か!?
そこをどけ!



どきません。



貴様・・・



ぁ!



うりゃ!



あの扇は・・・!



いけぇ!



あの扇は・・・
もとは母様の物なんだ。






ぁ?



あぁ!



秘術とは
人に幸福をもたらす力。



ぁ?



決して私利私欲の為に使ってはなりませんよ。
わかりましたね。
春香?






その言葉の本当の意味がわかったのは
それから、ずっと、ずっと後の事だった。

一年前、街にやってきたあの親子は
それまでたいした秘術も使えなかったのに
突然、強くなった。

奴らは前の領主様を追い出して
街を支配してしまったわ。

苦しむ街の人たちを助けるために
母様は領主と戦った。
あいつらに・・・
殺されたんだ。



うん?




ふん。






ふふふ。






ぁ!



風が来る!



うわっ!



は!






思い知ったか。
これが我が力だ。






ぎゃぁ!



いははははははは。
どうだ!
親父様の力は!



小狼くん!



しっかりしろ!



子供の喧嘩に親が出てくるのか?
本当に最低の親子だな!
おまえたちは!



ほざけ。



ぁ?



ふん。



あ・・・
ま、待て・・・
それは、母様の・・・!



うん!
うりゃ!



ぁ!



たった一つしかない・・・
母様の・・・



悔しいか?
悔しかったら親父様を倒したらどうだ?
春香?

もっともおまえなど親父様に指一本触れる事も
出来ないだろうがな。



吠えてろ・・・
いつの日か、必ず
この街にも密偵衆が・・・



来ないさ!
来るものか!
うはははは!






下を向くな。

やんなきゃならねぇ事があるなら
前だけ見てろ!






母様・・・!

2009年5月30日土曜日

ツバサ・クロニクル 7 2/3





ツバサ・クロニクル 7 2/3





本当にないのか?



無い・・・んだけど・・・



そうか。
違うのか・・・

よく考えたら、こんな子供が
密偵衆(みっていしゅう)のわけないか。



密偵衆?



そうだ!

この国の政府が極秘裏に放つ調査官達。
それが密偵衆だ。
彼らは各地を治める領主たちが悪事を働いていないか
諸国を漫遊し監視している。



それって、水戸黄門だ!



水戸・・・



黄・・・



門?



水戸黄門って言うのは・・・

助さんも、聞きなさい。

角さんも、聞きなさい。

かっかっかっかっか。



あぁ?



ってやつ!



よく、わかんないんだけど・・・



さっきから思ってたんだけど
なんだ?
それは?
しゃべる饅頭か?



モコナはモコナ!



モコナは、まぁ・・・
オレたちのマスコットってとこかな?
あるいは、アイドルかもね。



モコナ、アイドル!
人気者!



ついでだから自己紹介しちゃおうね。
えっと・・・
きみはたしか・・・



春香(チュニャン)。



そう、そう。
春香ちゃん。
オレはファイ。
こちらは、さくらちゃん。
そっちは小狼くん。
そして、あっちは黒ぷう。



黒剛だ!



黒ぷう!
黒ぷう!



黙ってろ!



で、さっきの話の続きだけど・・・
春香ちゃんは政府の密偵衆さんたちが来るのを
ずっと、待ってるんだね?



そうだ。



そんなにここの領主様は悪いやつなのかい?



悪いどころか・・・
最低だ!

あいつは・・・
私の母様を・・・



ん?
風?



ぁ!



みてえだな。
どれ。



外に出ちゃ駄目だ!



え?



きゃぁ!



これは・・・
自然の風じゃない!



領主の・・・
あいつの仕業なんだ!






うわぁっはははははは!



春香め!
親父様の力を思い知ったか!



ん?
なんで奴らが?



どうした?
息子よ。



市場で見かけた妙な連中とは
奴らのことだ。



なんだと?



まさか、奴らが密偵衆じゃねぇだろうな?



あるいはわしの力の源に
何かかかわりを持つ者やもしれぬ。
だが、どちらにせよ・・・
うふふふふ。
これが、ここにある限り
わしは無敵だ!
ふーはははははは。






なんで俺が人ん家
直さなきゃなんねぇんだよ!?



一泊させてもらったんだから
当然でしょ?



しかし、この家
あんな子供が一人で住んでいるとはな。



お母さん、亡くなったって言ってたね。
春香ちゃん。



で、いつまでここに居るつもりなんだ?



それはモコナ次第でしょ?



ったく、なんで白饅頭はあのガキの肩ばっか持つんだ?



小狼君たち、何かわかるといいね。



でも、大丈夫なのか?
あの姫。
いつもポーっとしてるばかりじゃねぇか。



足りないんだよ・・・
記憶が・・・
もとの、さくらちゃんに戻るためには・・・

取り戻した羽根は2枚だけ。
多少戻った記憶もあるみたいだけど
完全とよぶには程遠い。

ま、全ての記憶が戻っても
小狼君との思い出は戻ってこないけどね。



はぁ。



それでも探すでしょ。
小狼くんは。
いろんなセカイに飛び散った
さくらちゃんの記憶の羽根を。

これから先
どんなにつらい事があっても。



ぁ?

って、てめぇ!
なに、くつろいでるんだ!



ん?



てめぇも働け!



いやぁ・・・
黒ぴっぴの働く姿を見守ろうかなって。






さくらはどんな服が好きなんだ?



ここはどうだい?
モコナ?



うーーーん。
わかんない。
この辺り、全部
なんだか不思議な力でいっぱいなの。



不思議な力?



ん?



なんだい?



市場の客寄せにやっているくじ引きだ。



おぉ?
そこのお嬢さん!



ぇ?



見たところ、旅のお方のようだが
どうだい?
一つ、運試しに。



一等賞は全部で4本。
黄色い玉が出たら大当たりだ。



ぁ・・・



さぁ、どうぞ。



そんなに回さなくてもいいんだよ。



え?



うわ!



全部一等賞?!



うわぁ!
凄い!



おぉ・・・



ほんとかい?



やったぁ!
さくら一等賞!






うん。
二人ともよく似合うぞ!

みんなの着物を調達する手間が省けて
大助かりだ!



さくら、お手柄!






きっと、神の愛娘なんだな。
さくらは。



神の愛娘?



特別に運のいい人のことをそう言うんだって
母様がよく言っていた。
神様が特別に愛しているから
幸運なんだって。
今までも、ずっとそうだったのか?



わからないの。



なぜだ?



私が覚えているのは自分の名前と・・・
あと、砂漠の中にある町並みだけ。

周りは砂ばかりで・・・
でも、その中のわずかな緑と水をいとおしんで
みな、生きている。

そんなところ。

それ以外は思い出せないの。



ごめん。
嫌なこと、聞いたな。



ううん。
今、無くなった記憶を集めるために
旅をしてるんだって。
あたしは忘れてしまっているんだけど・・・
そう、教えてもらったの。
えっと・・・
小狼くんに・・・

2009年5月29日金曜日

ツバサ・クロニクル 7 1/3





ツバサ・クロニクル 7 1/3


砕けたカタミ






下を向くな。



ぇ?



やんなきゃならねぇ事があんなら
前だけ見てろ。



はい。



モコナもどきもどっきどき!
はぁ~ぷう!



はぁ~



本当にありがとうございました。



旅の無事を祈っとるで!



次のセカイでも
さくらさんの羽根が見つかりますように。



はぁ~
ぱく。

ぴたーん。



ぉぉぉ!

大丈夫ですか?






ありがとう。

ぁ。



こわい。



大丈夫です。
おれがついてますから。






ぁ!

大丈夫ですか?
さくら姫!



はぁ。
うん。



ぷう!
新しい国に到着!



俺のもと居たセカイじゃねぇなぁ・・・



オレのもと居たセカイでもないねぇ・・・



ここは・・・
新たなセカイ。



ん?



なんだ、なんだ?
いったい何処から湧いて出やがった?



わぁ。
なんだか見られてるねぇ・・・



モコナ注目のまと!
てへ。



何がてへ、だ。



ぁ・・・



ちょっと来てもらおうか?



痛・・・



あぁ・・・



おう・・・



ぷう!



ぁ・・・



てめぇ!
誰を足蹴にしたと思ってるんだ?



やめろ!



なぁ?



だれかれ構わずちょっかい出すな!
このバカ息子!



春香(チュニャン)。



ん?



このぉ!
俺様を誰だと思ってる?!
俺様はこの蓮姫(リョンフイ)を治める
領主様の御曹司だぞ!



何が領主だ!
一年前までは名もなきただの術師だったくせに。



親父様をばかにするな!
寛大な俺様はともかく
親父様に逆らったらどうなるか
わかってるんだろうな?



御曹司!



ん?



なに?
親父様が?
わかった。

今日の事は必ず仕返ししてやるからな!
覚悟しとけよ!

引き上げるぞ!



おう!



怪我は?



大丈夫です。



いやぁ・・・
なんか到着早々、派手だったねぇ。



小狼すごい!
モコナもキーック!



あ!
手伝います!



モコナも!



ほら
黒ぴん、拾って、拾って!



めんどくせぇな・・・



はい。



ありがとう。
モコナ。






親父様。
急な用とはなんだ?



わしの力の源が
先ほど妖しい光を放った。
何か変わったことは無かったか?



さすがは親父様。

そう言われれば、市場で妙な連中と出くわしたが。



妙な連中?
うむ・・・






これで、よし。と。



ん?



ぁ?



こっちに、まだあったぞ。



あ、きみは
さっきの?



変な格好。



え?



えへへ。
変だって。
黒りんの格好!



黒剛、へん!



俺が変なら、おまえらも変だろ!



おまえたち・・・

ぁ!
もしかして・・・



ぁ?



ぇ?



来い!






あの・・・
ここは?



私の家だ。
おまえたち・・・
言う事は無いか?



え?



無いのか?



いや・・・あの・・・

おれたちは、ついさっきこの国に来たばかりだし
第一、きみとも会ったばかりだし・・・

2009年5月28日木曜日

×××Holic 10





×××Holic 10


この話はコミックス2巻に載っています。

でも、百物語をするというのは同じなのですが

ひまわりちゃん、百目鬼君、ワタヌキが話す話の内容は違っています。



×××Holic継 の終わりのほうになるとわかるのですが

侑子さんには当然、ひまわりちゃんの事がわかっているようですが

読者はもちろん、ワタヌキにも

なぜ、ひまわりちゃんが難しい子であるのか

この時点ではわかりません。


結論がわかって改めて読み直すと

ようやくわかった私です。



ひまわりちゃんは、自分の体質のことが公になった時

ワタヌキにようやくわかったの?

みたいなセリフを言うのですが。



侑子さんが教えてあげないと言い

占い師のお婆さんも、気になる女の子のことは・・・

言ってしまうとつまらないから・・・と話をそらし・・・


たしかに触れないのが良いのだろうけど・・・

人は隠されると知りたくなるというのが性でして・・・


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2009年5月27日水曜日

×××Holic 10 3/3





×××Holic 10 3/3





そう。
四辻で四回同じものに逢う。
四って言う数字は冥府に通じる数とされているのよ。



そうなんですか?



病院で4のつく病室が無かったりするでしょ?



そう言えば、そうですね。



四辻は交わる場所から四つの世界
つまり死の世界
冥府に行けるとも考えられていたみたいだしな。



詳しいわね!
百目鬼君!



爺さんの受け売りですけど。



って、何和やかに話してるんですか!



で、四月一日。
それから、その男の子はどうやって家に帰ってきたの?



え?



かまわず進んだ?
それとも逆戻りした?



ぁ・・・

覚えてないす。



ふ。
さて、あたしが話して最後ね。



あのね・・・
後ろの障子に映っている・・・
あれ、なぁに・・・?



あ!



あ!



天上か?



そうね。
ちょうど・・・



人が着地したくらいの音でしたよね。

音が・・・
4つしてますよね。



四つんばいで這いずり回っている感じだな。



いやぁぁぁぁ!
うわぁ!
じ・・・地震?



違うわ。

水盆を見て。



こんなに動いてるのに、全然!



でも、結界の方が危ないわ。



ぁ、あ!



あ!



おのれ、百目鬼!



四月一日君・・・!
うしろ・・・!



え?



やーー!!



結界が切れたわ・・・



うわぁー!!!



百目鬼君、床の間の弓を取って。
障子に向かって放って。



四月一日君・・・!



矢がありませんよ?



大丈夫よ。
あなたなら。



モコナ。



おう!



はー・・・・
パク。

ご馳走様でした!



お粗末さまでした。



うわ!



え?






すごいね!



あの・・・
ひまわりちゃん、こいつの事、怖くないの?
ワケわかんない物、食ってるし・・・



こいつ、言うな!



だって、すごいじゃない!



モコナすごい!



すごいで、済ますか?
あれを・・・?



すごいって言えば、さっきの百目鬼君の弓って
矢、無かったよね?



あぁ。



じゃぁ、飛んできた物って?



気よ。



ぁ?



気?



百目鬼君が持つ、魔や邪を払うチカラ。



ぁ。



百目鬼君の力も家系的なものよ。
四月一日とおそろい。



むむむ・・・
こいつとお揃いなんて嬉かないです!



なーに言ってるの?
アヤカシ関係で何か起こったら
全部百目鬼君に追い払ってもらえるのよ。



百目鬼に追い払ってもらうなんて
屈辱っすよ!



ぁ。
そういや、侑子さん
役者が揃ったって、あれ・・・



さしずめ、今日のゲストはお隣の亡骸。
主演はアヤカシよみ。
引きつけやすいもの。



は。



そして、アヤカシを払うもの。



じゃぁ、ひまわりちゃんは?
役者ってひまわりちゃんも入っているんですよね?



この子はねぇ・・・



はぁ・・・



教えなーい!



なんじゃ、そりゃぁー!!

2009年5月26日火曜日

×××Holic 10 2/3





×××Holic 10 2/3





それからの毎日は
男の子からお母さんの事、いつ聞かれるか
いつ聞かれるかと思って
ずーっとびくびくしながら過ごしてた。

でも、次の日も、その次の日も
男の子は全然聞いてこないんだって。

一週間が経ってとうとう耐え切れなくなって
逆に聞いたの。
お母さん居ないの淋しくないのかって。

男の子はしばらく、キョトンとしてたけど
こう言ったの。

だって、お母さん、ずっとお父さんの隣に居るもん。



おしまいです!



ひまわりちゃん、話上手ね。



良かった。
つまらなく無かったですか?



とりあえず、約1名には威力十分だったみてぇだな。



ぁ!
そりゃどういう意味だよ!
おい!



そのままの意味だよ。



おれはビビッてねぇ!

こっちはお話ですまねぇんだよ!
変なものがリアルワールドでドサッと寄ってくるんだよ!
ドサッと!



さ、次に行きましょう。



さて、おれだったな。

爺さんから聞いた話だけど
学生が一人、古いアパートに引っ越して来たんだと。
その夜、どうも寝付かれなくてうとうとしてると
六畳の部屋の周りを・・・

あまりにも怖くなったんで
翌日、知り合いからお札をもらってきて
部屋の四隅に貼っつけた。

安心立命。

で、その夜
お札の効果があって、近寄って来れないみたいなので
ほっとしてたら・・・

無駄だよ!



あぁ!
怖かった!



う・・・



怖かったね。



そ、そうだね・・・
つか、もう一言オチ、禁止な。



あぁ。



あぁ、じゃねぇだろ!



百目鬼君のお爺様はここの住職でいらっしゃるの?



そうです。
もう、死にましたけど。



幽霊とかよく見てらした?



みたいですね。
なんか、その手の相談よく受けてたらしいし。



じゃ、百目鬼君のも血ね。



は?



え、え?
は!

は・・・は!



こっちの部屋、誰か居るのか?



居るっちゃ居るな。



何だよ、その半端な答え!

家の人か?



いや、檀家の人だ。
遺体だけどな。



は?



預かってんだよ。
葬式前に。



だ・・・
誰か、ご遺族とか一緒に居るん・・・だよな?



いや、ご遺体だけだ。
だから、かまわねぇって言ったじゃねぇか。



ゴクリ。

じゃぁ、じゃぁ・・・
向こうの部屋、窓 開いているとか?



向こうの部屋に窓はない。



うわぁ!



だから、言ったでしょ?
役者が揃ったって。



役者って死体もコミコミだったんですか!?

もう!
出よう!
ひまわりちゃん!

こんなとこで怪談なんて、それこそ冗談じゃねぇっての!



だめよ!



ぁ・・・



百物語の最中は
結界から出ては駄目。



結界って?



4本の蝋燭で作った結界。
今、この世界はその力で守られている。
でも、外の事は保障できないわ。



それってつまり・・・



百物語が終了するまで
ここから出られないって事。



やっぱり!
はぁ。

死体と一緒に怪談なんて
おれ、やばいっすよ。



でも、まだ見えてないでしょ?
アヤカシ。



あり?
そう言えば・・・
あぁ。



でも、さすがにこれ以上
場が盛り上がると・・・



と?



ひまわりちゃん?



はい?



このまま続けても平気?



はい。
始めた事は最後までやらないと。



いい子ね。
ひまわりちゃん。



だーーー!!
毒牙一発!!
ひまわりちゃんが食われる!



誰によ!



とりあえず再開しましょ。
百物語。



えっと・・・
次は・・・



おまえだな?



な・・・!



まさか、お話を用意して来なかったんじゃぁ
無いでしょうね。



話ならあるけど・・・

小学校低学年くらいの子供・・・
あぁ、男な。
学校から帰る時の話なんだけど・・・

四つ角の所で
横から来る妙な人が居てさ
雨も降っていないのにこうもり傘なんて変だと思ったんだってさ。
でも、それだけじゃなくて・・・
なんか、近寄りがたいって言うか・・・
分かれた後はほっとしたんだけど・・・

次の四つ角に来た時
また・・・

もちろん、無茶苦茶急げば
遠回りして、もう1回現れる事も可能なんだけど・・・

何のために?
ありえないと思ったら・・・
どんどん怖くなってきて
そして、さらに・・・



えっと・・・
それだけ・・・
なんだけど・・・



不思議だねぇ。



オチがねぇな。



悪かったなぁ!

おれの実話だからな!



その男の人ってなんだったんだろうね?



霊だろ。



な!
おまえ、やっぱ幽霊とか視えんの?



いや、全然。



なんだ。



言ってるだろ?
何べんも。



知らねぇっつーの!

でも、まぁ・・・
そうだよな。
幽霊とかそういうの・・・



視えなくても、できることはあるわよ。



え?



良かったわね。
その男の子。



何がっすか?



もう1回、それに逢ってたら
ただじゃ済まなかったかもね。

2009年5月25日月曜日

×××Holic 10 1/3





×××Holic 10 1/3


第十話。
「トモシビ」





う~・・・
あ”~つ”~い”~・・・

あつーい!



ぐったり・・・



主様、しっかり・・・



日本の夏ってどうしてこうなの?

あつーい!



こんにちは・・・



侑子さん、聞いてくださいよ・・・



暑い日本の夏をさらに鬱陶しくするやつがやって来たわ。



1ヶ月もの長い間
ひまわりちゃんに逢えないんですよ!



あー!
暑苦しい!



どうやってこの夏を乗り切ればいいんだ!



ぁ?
わぁ?



うーん!

たしかにね。
夏は太陽の季節だから心配よね。



どういう事ですか?



真夏の海や山は
街だってどこだって
恋の季節だってこと。



侑子さんは、けがれてる!
ひまわりちゃんに限って・・・そんな・・・
ふ・・・ふしだらな・・・



恋と喧嘩は若者の特権よ。



そんな特権、いりません!
ひまわりちゃんには高原の避暑地が似合うって・・・

避暑に行っちまったら・・・
逢えないじゃん!

うわぁーーーー



だったら
思い切ってデートに誘えば?



ぁ!
デート?



いや・・・
出来たらそうしたいんですけど・・・
いきなり二人っきりは緊張するっつーか・・・



じゃ、グループ交際ね!



ぁ・・・

は?



二人っきりが照れくさい四月一日の為に
一肌脱いで・・・
ア・ゲ・ル・・・



ユウ、ユウ!



ァァ・・・



夏のデートといえば・・・



言えば・・・



やっぱり・・・



やっぱり・・・



いや、あの・・・



怪談でしょ!



イェーイ!



怪談だ!



全然、関係ねぇし!



だから四月一日!
さっそく百目鬼君にお願いしなさい!



は?



怪談に大事なのは舞台設定。

百目鬼君の家ってお寺だったわよねぇ?



だから、それとこれと何の関係が!



お寺で部屋借りて百物語よ!



百物語!



デートだ!デート!



百物語!



デートだ!デート!



百物語!



だから、なんで!






ぁ!



あ!



こんにちわ!
もう、こんばんは・・・かしら?



どっちでもいいよ!
ひまわりちゃん、こんばんは!



侑子さん、お久しぶりです。
今日は誘ってくださってありがとうございます。



お久しぶり。



よ!
元気か?



久しぶりだね。
元気だった?



まぁな。



相変わらず、可愛いわねぇ。
ねぇ、四月一日?



そりゃぁ、もう!

浴衣姿もいいっすよねぇ!
つか、もう、最高!



でも、やっぱりなかなか難しい子よ。



わかってますよ!
ひまわりちゃんくらい可愛かったら
ライバルがおおいのは!



そういう意味じゃないんだけどねぇ・・・



え?



こんばんは。百目鬼君!



よう!



百目鬼君と仲良くしといたほうがいいわよ。



嫌っすよ!

たかだか場所貸して貰っただけで
何が、仲良くっすか!



おいおい、わかるわよ。



おいおいって・・・?
何だよ?






絶好の百物語シチュエーションね。



良かったのかよ?
ここで百物語するの
隣、今日使うんだろ?



あぁ、けど かまわねぇだろ。



お前の事はいいんだよ!



あんまし騒ぐとまずいだろって!



だから、全然かまわねぇよ。



かぁ!適当な!



さぁって。

四月一日は、これ。



ぁ。



そっちの裏鬼門に置いてくれる?

後は、この蝋燭を・・・

みんなも自分の蝋燭にこの蝋燭に灯を移して
隅の燭台に持って行って。

そう、そこに立てる。

これで準備はおしまい。



はぁ。



本当はもっといろいろあるのよ。
蝋燭100本とか
かみそりとか
あわせを逆にするとか。

でも、今日は略式でいいでしょう。
役者が揃っているし。



じゃ、百物語を始めましょう。



じゃぁ、ひまわりちゃんから。



ある、家族の話なんだけど・・・

ハンサムな旦那さんと、優しい奥さん。
そして、お母さんの事が大好きな男の子が居たの。
でも、旦那さん、浮気性で
それが元で奥さんと物凄い喧嘩になっちゃったの。
慰謝料だの、何だのって話になって
旦那さんは頭に血が上って
奥さんを殴り殺しちゃったんだって。

これがばれたら牢につながれて一生が台無しになってしまう。
何とか隠し通さなくちゃならない。
そう決心したものの
男の子はお母さんにとてもなついていたから
お父さんがあまり好きじゃなくて
どう誤魔化すか一番悩んだ相手だったんだ。

最初は旅行に行ったとか誤魔化そうと思っていたんだけど
つい、言いそびれていたのね。

2009年5月24日日曜日

×××Holic 9





×××Holic 9


この話は侑子さんがワタヌキに管狐を見せる部分

そして管狐が学校についてきてしまう部分

ここまではコミックス5巻にあるのですが

そのほかの部分はアニメだけのものです。



20年前、バブルの絶頂期に流行った言葉にありましたね。

本命君、キープ君

アッシー、メッシー・・・etc


ハヤテのごとくに出てきた

桂雪路先生が怖いことを言ってましたけど

まさにそれですね。



でも、今もこういう女子大生って居るのでしょうか?


私の傍には居ませんでしたが

あの時代、一部には居たようです。



ある部分、女性として

こういう女性の事を完璧に嫌うか

それとも、羨ましい(自分もそうなりたい)と見るか・・・



私個人としては・・・

自由奔放でいいなぁ・・・と思う反面

どっかで絶対しっぺ返しが帰ってくるよ。


そう思うのです。


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2009年5月23日土曜日

×××Holic 9 3/3





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こっちが本命で、あっちは利用されてるんだ。



え?



おい。



あ!






なぁ、次、あれやってみないか?



うん、やろ、やろ!



二人の愛を確かめてみて!
もし、二人の愛が本物なら
二人の指は決して切れません。
でも、もしも偽りの愛なら
二人を結びつける運命の赤い糸は
切れてしまうでしょう。



な?
面白そうだろ?



う・・・うん・・・



早く!



うん!



結構、スリルあるなぁ。



あ・・・






あれは!






指きりげんまん・・・






まただ!



どうした?



だから、おまえには聞こえないのか?
この歌が!



あぁ。



あの人の小指をつなぐたびに
指きりげんまんの歌が聞こえて来るんだよ!






嘘ついたら
針千本
飲ーます。
指切った。






危ない!



ん?
あ。






あ・・・



はぁ・・・






はぁ。



またおまえが助けてくれたんだな。






これ、忘れ物。



あ!



あ!
サキカワ君!



これが無くて困っているんじゃないかな?
と思って。



はぁ・・・



誰だ?
おまえ?



あ!



ねぇ、その人、誰?
女子高時代の友達と会うんじゃなかったっけ?



え?
あ!
それは・・・



おい、どういう事なんだ?



なぁ!
もう一回、おれとやり直してくれないか?



え?



あ?



え?
どうして?
あなたもここに居るの?



悪いとは思ったけど
おれ、どうしてもお前の事忘れられなくて
つけて来たんだ。



うっそう!



おい、一体どうなってんだ?
説明してもらおうか?



昨日も言ったけど
おれ、おまえと結婚したいと思ってる!
おまえ、いつか言ってたろ?
おれたちは運命の赤い糸でつながってるって!



ぇ・・・



おれにも言ってたよね・・・
二人は運命の赤い糸でつながっているって。



おれにも!



おれも!



たしかに言ってた!



アベ君・・・
ダンシロウ君・・・
シンペイ君・・・
うそ・・・
あなたたちまで
なんで、ここに居るの?



おい、こいつら誰なんだよ?



ぁ・・・



ずーっと付き合っている人 居ないって
おまえそう言ってたよな!



ぁ・・・






それで、こいつのおかげで
指が切れずに済んだんですけど
結局・・・



指を切られずに手を切られたって訳ね。



はぁ。

やっぱり、運命の赤い糸なんて
嘘なのかなぁ・・・



運命の赤い糸。
彼女はそれを利用して
都合のいい男を見つけては
恋愛ドラマのヒロインを気取ってたわけね。

まぁ、世の中にはそんな恋愛も
少なくないんじゃない?



そ、そ、そんな・・・
おれは断固、ひまわりちゃんとの運命を
信じますからね!
信じて、信じて、信じぬきます!



またそんな事
言ってるの?



え?



四月一日君尋。
あなたの運命が見えるわ。



は・・・?
へ・・・?



あなたの運命の赤い糸は・・・



あ!
赤い糸は・・・



百目鬼君とつながっているわ。



なぁ・・・
て・・・
て・・・
あっとう・・・



なーんてね。

2009年5月22日金曜日

×××Holic 9 2/3





×××Holic 9 2/3





えぇ。
思い当たるふし、自分でもあるんじゃない?



な、何の事だかわかりません。

私・・・もう帰ります。
待ち合わせに遅れるといけないんで。



待ち合わせ?



えぇ、今付き合っている人なんですけど
私のこと、すごく大事にしてくれるんです。
だから、もう行かないと。



また、小指から・・・



そう。
じゃぁ、これ、差し上げるわ。



何ですか?
それ。



指輪よ。



それを着ければ小指、良くなるんですか?



さぁ・・・
つけるのも、つけないのも
あなたの自由よ。
その癖を直すのも・・・
あるいは、直さないのもね。



あの人の小指から煙があがっていました。



また見えたのね。



はい。
あの人、
前の指が動かなくなった人みたいになるんじゃ?



おれ、ちょっと行ってきます!



うー!
ぁ?



相変わらず、そそっかしいわね。
四月一日は・・・
今回の癖はこの間のとはちょっと違うのよ。






おかしいな・・・
たしか、こっちのほうに来たはずなんだけどな。

う、おー!
何、すんだよ!
おまえ!



別にいちいち説明する事なんかないんだけど。
あたしたち、うまくいかないって思ったの!
ただそれだけの事でしょ!



う・・・ぉ!



だから気が変わったんだってば。
もう、電話しないでくれる。
迷惑だから!



はぁ?



あ!
ヨシキくーん!
待たせちゃった?



いや。
今来たばっかりだよ。



ほんとうに?
ほんとに、ほんと?
ランの事、怒ってない?



あ、怒ってないよ。



よかった!






ぁ。
付き合っている人、本当に居たのか。






ねぇねぇ、明日、お仕事お休みだったでしょ?



うん、そうだけど?



じゃぁ、どこかへ行こう!
ねぇ、どこかへ連れてって。



え?



お願ーい。



しょうがない奴だな。
じゃぁ、ずっと延期になっていた遊園地にでもいくか?



え?
ほんとに?
嬉しい!



おまえ、ずっと行きたがったもんな。



ありがとう。
ヨシキ君てすごく優しいんだね。
じゃ、約束ね。



なんだよ?



いいでしょ?

あたしたち、運命の赤い糸で結ばれているんだから。

ね、
これからもずっと一緒に居ようね。






指きりげんまん
嘘ついたら針千本
飲ーます。






あ!



うわぁ!



そうか!
おまえ、おれを助けてくれたのか!



ぉ!



どういう事だ?



あ?






何で、おれがおまえと一緒に
体育の後片付けしなきゃならないんだ?



一番点数を入れたからだろ?



だから!
なんで、そういう理屈になるって話だよ?!

あ・・・え・・・!
たたた・・・
おーい・・・



抗議の意思を表す新しい踊りか?



おーい!
こら!
違う!
違ーう!



ん?



あ、はぁ。



なんだ?
これ?



管狐。



これが、管狐か。



おまえ、知ってんのかよ!



爺さんに聞いた事がある。
すごい霊力を持っているんだろ?






おまえな!
部活はどうしたんだよ?!



休みだ。
おまえこそ、何でおれに着いて来る?



おれもこっちの道なんだよ!



あー!
と・・・と・・・と・・・
こら・・・



あ?



どうした?



あの女の人、昨日
侑子さんの店に来た人なんだ。
けど、なんか随分、雰囲気違うんだよな・・・



ん?



入るか?



え?
おい!
百目鬼!



あぁ。






でさぁ~。
その変な占い師みたいな女の人が
無理やりこの指輪をくれたんだけどさぁ~



へぇ~。



これ、つけてると
なーんとなく
身体が楽になったような気がすんるだよねぇ~。



良かった。
最近、体調悪いって言ってたから
心配だったんだ。



ありがとう。



なーんか落ち着くんだよねぇ~。
あなたと居ると。
飾らなくてすむからぁ~
気が楽なんだよねぇ~。
きっと。



あ!
いけない!
もう、こんな時間かぁ!



え?
これから何かあるの?
食事・・・
ご馳走するつもりだったんだけど・・・



あぁ、今日はいいの。
これから友達と遊園地に行く約束してるんだ。



友達?



うん。
女子高時代の仲良し三人組で。



ぁ・・・

で、今度はいつ会えるかな?
次の日曜日はどう?



ごめん、
日曜日は買い物 行くの。

来週の火曜なら大丈夫だよ。
どうせならその日にご馳走してよ。
あたし、中華が食べたいな。



わかった。
店、予約しておくよ。



うん。
それじゃ、約束。






あ?
また?






指きりげんまん
嘘ついたら針千本
飲ーます。






えーっと
中華の美味しい店はっと・・・






ごめんなさーい!



よう!



ゼミが長引いちゃって
もう、抜けるのすーっごく大変だったんだ。
ねぇ、許してくれる?



あぁ。もちろんさ。

あ?
おまえ、煙草の匂いしないか?



え?
うっそう!
やーだ!
あたし、煙草吸えないもん。

あ!
きっと教授だよ。
ゼミの間中ずっと吸ってたんだ。
あー、やだやだ。
チョー迷惑なんだよね。



そっか。







ぁ!






やっぱり平日は空いているよね?



そうだな。



あ!
あれ、乗りたーい!



よし!
行こう!






しっかし、何が楽しくて
男二人で遊園地に来てるんだ?



それはこっちの台詞だ。



ん!

それにしても何であんなに性格を豹変できるんだ?

2009年5月21日木曜日

×××Holic 9 1/3





×××Holic 9 1/3


第9話。
「ユビキリ」





ねぇ、四月一日君。



あぁ、ひまわりちゃん!
どうしたの?



四月一日君
運命の赤い糸って信じてる?



運命の赤い糸・・・?



うん。
世界中のどこかに小指同士が赤い糸で結ばれている
運命の相手が居るって話。



ん?



昨日の夜ね、この本読んでたんだ。



ぁ。
運命の相手・・・?

ひまわりちゃん、そんな話をおれにふるってことは
まさか・・・

まさか・・・!
婉曲的な告白?
いや、それしか考えられないぞ!
シャイな乙女の精一杯の心情との
男、四月一日君尋、しかと受け止めましたよ!
おれたちを待ち受けるのは
バラ色の学園生活!
そう!おれとひまわりちゃんの小指には!



小指には心経(しんきょう)って言う
心臓につながっているツボがある。



な・・・!
なにー!?

くー!
またもや、おれとひまわりちゃんがいい感じのときに・・・
って・・・

百目鬼!!



小指が心臓につながっているから
運命の赤い糸が結んであるのは
小指ってことになっている。



そうなんだ!



ぁ!
ひまわりちゃん!



ちなみに江戸時代の遊女は
好きな相手に自分の左手の小指を切って
手渡す習慣まであったらしい。



え!
え・・・え・・・
小指を・・・
切るのか?



あぁ。
相手を裏切らない証としてな。

指きりげんまんの歌はその風習に由来してるんだ。



物知りなんだね。
百目鬼君って!



寺育ちだからな。
爺さんにその手の話をよく聞かされただけだ。



そうなんだ!
うらやましいな!
そんなおじい様が居て。



い!

そういうひまわりちゃんは運命の赤い糸って信じてるの?
まさか、その運命の相手に心あたりなんて・・・?



うん!



えー・・・



そういう人がもし本当にどこかに居たとしたら
すごいロマンチックだよね!



え・・・
あぁ・・・うん・・・

そうだね!

そうだよね?

ほぅ。






今日、侑子さんの家に着いたら
とりあえず洗濯から始めてそれから・・・



ちょっと!
やめて!



ちょっとだけでいいんだ!



離して!



話だけでも聞いてくれよ!



いやよ!
あなたなんか顔も見たくないわ!



あ、あのぉ~。



あ。



あ?



何だったんだ?
今の?






そこ、そこ!



梅雨もすっかりあけましたね。
やっぱり梅雨って雨童女と関係あるんですかねぇ?

え!



あぢぃ~・・・
だ・・・



侑子さん?!

だめだ!
暑さでやられてる!

しっかりしてください!
侑子さん!

侑子さん!
侑子さん!






ぷはぁ~!
生き返った!



あぁ!
良かった!

ここんところ、だいぶ蒸しますからね。
脱水症状には十分気をつけてくださいよ!

あれ?





これって・・・?

クンクン。

水じゃない!



冷蔵庫のミネラルウォーターなら
中身を焼酎に入れ替えておいたぞ!



なに?!

なんでそんな事するんだよ!



誰かドジな奴がひっかかると思って。



ひっかかるだろ!
普通!



モコナも焼酎、飲みたーい!
四月一日、コップ!



相変わらず単語で命令かよ!



いいんじゃない?
こうしてあたしも元気になったんだし。



ぁ!

はぁ~。



いいわ。
美味しいお酒を飲ませてくれた四月一日に
いい物、見せてあげる。



ぁ?

キセル入れじゃないですか?



そ。
でも、これ
中身はキセルじゃないのよ。



え?



筆ですか!

うわぁ!
動いた!



だぁー!!
なんじゃ、こりゃぁ?



管狐(クダギツネ)よ。



キツネ?
これがですか?



尻尾の辺りに面影があるでしょ?



いやぁ、尻尾って言われても
どっちが尻尾だか全然わからないんですけど。
うー!



あら・・・
随分気に入られてるじゃない?



単に、首絞められているだけだと思うんすけど・・・!

ふぅ。はぁ、はぁ、はぁ。



こんなに可愛いけど、霊力はすごいわよ。
何せ、雨童女が対価としてよこした子ですもの。



あー、こら、こら、こら!



なぁに?
四月一日、てれてるの?



そんな訳ないじゃないすか!

ぁ。
そうだ!
侑子さん。
侑子さんは運命の赤い糸ってあると思いますか?



ん?



いや・・・
学校でひまわりちゃんと話している時に
話題に出たんですよ!



あるかもね。



やっぱり!



でも、その糸の端がたった一人にだけ
つながっているとは限らないんじゃない?



ぇえ?
そんな・・・



ぁ!



誰か来たみたいね。



え?



く、く、く・・・
ぷはぁ~。
うーん!

ひっく!
けふ。






あぁ、お待たせしました。

あ!
あなたはさっきの?



あぁ!
先ほどはありがとうございました。
なんか、あの人すごくしつこくて困っていたんです!
ほんとに助かりました!



あ、いえ。
おれで役に立てたんなら良かったです。
あの・・・
もしかして、侑子さんの知り合いですか?



侑子さん?
あの・・・私・・・
知らない間に偶然、ここに迷い込んじゃって。



あぁ、そうか。
ええと、それはですね・・・



それは偶然じゃないわ。



ぁ!



この世に偶然は無い。
あるのは必然だけ。

ここに来られたという事は
きっとあなたには叶えて欲しい願いがあるはずよ。



願い・・・ですか?



えぇ。

ここは、対価さえ払えば
何でも願いを叶える店なの。



ぁ・・・
お願いって言うほどでもないんですけど・・・
何だか最近、小指がうまく動かない時があるんです。



あれ?
そんな人、たしか前にも・・・

ぁ!



あなた、悪い癖があるようね。



癖・・・ですか?

2009年5月20日水曜日

×××Holic 8





×××Holic 8


この話はコミックスの3巻に載っています。

ほぼコミックスとアニメは同じです。


ここに出てくる女性もどこにでも居そうな

自信過剰な女性だと思いました。



若さゆえの過ちか・・・


でも、彼女が払った代償は過ちでは済まされない。


何事も分相応がよいと思ってしまいました。


侑子さん流に言うのであれば

それなりの物を欲するためにはそれなりの対価が要ると。



只より安いものなし。

只より高いものなし。ですね。


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2009年5月19日火曜日

×××Holic 8 3/3





×××Holic 8 3/3





だから石は転がり続ける。
さらに速度を上げながら。






っち、どうしよう。
思いっきり寝坊しちゃった。

今日は教育実習の最終日だから
先生方の前で授業しなきゃいけないのに。



まもなく2番線を特急電車が通過します。



このままじゃ遅刻しちゃう。

ん、もう・・・!
いっそ、事故とか起こらないかな。
そうしたら遅延証明が出る。
それを提出したら大目に見てもらえるのに・・・



ぇ!?



キャァー!



まさか!
今の願いにカウントされちゃったの?!






職員室。






すみませんでした。



う・・・



あ!
先生?



あれ?



いつもと違うな。



わかるのか?



おまえみたいに見えるわけじゃねぇよ。
様子が違うって事だ。



そう言えば元気、ないみたい。



実習が終わってしんみりしている・・・
って感じでもねぇな。






あと1本しか無い!
ちょっと考えただけで願った事になっちゃうなんて!

は?

もしもし?
教授?
え?
あ、ちょっと待ってください。
あたし、盗んでなんかいません!
たしかに、その日は図書館に居ましたけど!
でも、他の人の資料を盗むなんて!
本当です!
テーマが似ているのは偶然です!
先に提出したほうがオリジナルのはずじゃありませんか!
草稿が提出されていた?
2週間前に・・・?



は・・・!



待ってください!
教授!
出版の話は?



今朝の飛び込みも
あたしのせいに なるんじゃないでしょうね?



隣に居たあたしが押した・・・
とか言って警察が・・・



は!



いやー!
もういや!
やめて!



どうにかしてよ!
あんたのせいでしょ?!
今すぐあたしの前から全部消してよ!



う・・・
あ・・・






どうしたの?



開かないの?
鍵。



うん・・・



日中は開いているはずだろ?



変だね。



あれ?



何だったんだろうね?






そう。
戻って良かったわ。
えぇ。
じゃぁ。



帰ったわね。
石は止まったのね。
壊れてしまったけれど。

開けるなと言われた物ほど
人は開けたくなる。
約束を破った報いも
自分にだけは無縁だと思っている。
何かを離れて特別なものなど無いのに。



こんちわ。



でも・・・
願いは・・・
かなったのね・・・

2009年5月18日月曜日

×××Holic 8 2/3





×××Holic 8 2/3





相性が良くないとどうなるんですか?



彼女次第よ。
でも・・・
それはきっと・・・
転がる石のように・・・






おはよう!

あ!



おはよう!
四月一日君!



おはよう!
ひまわりちゃん!

で、何かあったの?



あのね、プールの水が無くなったの。



は?






音楽準備室。






もう一度、もう一度試してみよう。
何か、実現不可能な事・・・
そうだ!
前に坂上の骨董屋で見つけた鏡!
絶対、いわくのある物なのに
何回頼んでも売ってくれなかった。
あれが欲しいわ!



あ!



間違いないわ!
あの鏡よ!
すごい!



ぁ?

指が2本、折れてる・・・



ぁ!



ひょっとして一つ願い事がかなうごとに
一本ずつ折れるって事?






あなたには勧めないわ。






大丈夫!
ちゃんと使いこなしてみせるわ!






はい。

あら!
お久しぶり!

えぇ、きっとそっちに行ってると思ったわ。

こちらを飛んで行ったのは一昨日。
蝶もあなたの店のほうが居心地がいいんでしょ。

そう、八咫の鏡(ヤタのカガミ)ね?
あれは誰でも持ち主になれる物じゃないもの。






はーい!
今日の授業はここまで。
次から中世に入ります。






今日も一緒?



なんか、楽しそうっすね。



わかる?
うふふ。
ずっと欲しかった鏡が手に入ったの。



鏡?
有名な物の写しだと思うんだけど
何度頼んでも譲ってもらえなかったの。



へぇ~。



猿の手にお願いしたの。



え?



すごいのよ!
願ったすぐ後に鏡が現れたの!
びっくりしたわ!
やっぱり本物よ!
これ!



うっ!



見て。
願いを叶えてもらうたびに折れるみたいなの。
2本折れたから、あとかなう願い事は3つだけね。



でも、それは・・・!



話に出てくる猿の手は
最後に使った奴がひどい目に逢いますよね。



それは他の人の話でしょ?
私は大丈夫よ。






えぇ、無くなった理由と場所なら
心当たりがあるわ。
もう少し待って頂戴。
石はもう、転がり始めているから・・・






無から有は生まれない。
願いの成就には、必ずその代償
もしくは対価を必要とする。



じゃぁ、この前の雨って
プールの水を・・・



使ったんでしょうね。



鏡は?



知り合いの骨董屋から連絡があったわ。
この世に二つと無い大事な鏡が
突然店から消えたって。



ぁ・・・

このままでいいんでしょうか?
あの人・・・



何を言っても無駄よ。



でも・・・



で、四月一日!
ロールケーキはいつ食べられるのかしら?



やべぇ!
オーブンのスポンジ!



ロールケーキ!

ロールケーキ!



転がした石はね
自分では止まれないのよ。
ただ、転がり続ける・・・
坂の終わりに向けて・・・






えぇ、少し遅れ気味ですけど
必ず間に合わせます。
いえ、ご心配には及びませんから・・・
はい。

はぁ。



駄目。
これじゃぁ、ありきたり過ぎるわ。

この論文で進路が決まる。
あたしは民俗学を続けたいのよ!

もっとインパクトのある題材で
みんなが驚くような・・・
誰もまだ書いてないような・・・
何か・・・






へ、へ、へ・・・
はぁ、はぁ、はぁ・・・



お疲れ・・・



ひまわりちゃん!



二人とも早いね!



見てたの?
あ、でも、こいつはまぐれだよ。



あほか。
おまえに合わせてやってんだ。



何だと?!
だれがそんな!
一緒に走りましょ。
抜け駆けはなしね。
みたいな事、するか!



うふふふふふ。



楽しそうだね。



ぁ!



はい。
はい。
はい!
ありがとうございます!
はい!
はい!
失礼します!



どうしたんですか?



提出した論文が教授にほめられたの!
これは素晴らしい!
大学生のレベルじゃないって!



良かったですね!



早速出版社にも話してくださって
そしたら反応も上々で
すぐにも出版できるかもしれないの!



うわぁ!
すごいですね!



それも、これも
猿の手が出してくれた鏡と資料のおかげよ。
それで八咫の鏡(ヤタのカガミ)について書けたんですもの!



八咫の鏡って?
天照大神(アマテラスオオミカミ)の?



これで願いはあと二つ。
大切に使わなきゃね。



見せてもらった猿の手って
なんだか怖そうだったけど
大丈夫だったんですね?



私、運が強いから!
最初に猿の手を手に入れられたのも
私の運の強さよね。



は・・・

でも、本当に・・・



大丈夫!
他の誰が駄目でも私は特別よ!



ぁ・・・






相手を見て出方を変えるのは
心がある物だけ。
あれには、感情も温情も無い。
だから、とても即物的。
とてもシビア。
彼女はその怖さに気づいていない。

2009年5月17日日曜日

×××Holic 8 1/3





×××Holic 8 1/3


第8話。
「ケイヤク」





たまにはお酒じゃなくてこういうのもいいわ。

和むわねぇ。



そっちはね!

一体とれだけあるんすか?
あの宝物庫の中のもんは。



えーと・・・

いっぱい。



積むだけ積んで、押し込めるだけ押し込んであるから!
外に出すのも大変じゃないすか!
もう!

うわぁ!
陶器どうし重ねるなんて信じらんねぇ!
ちゃんと紙、巻いてくださいよ!
畳紙(たとうがみ)に包んでねぇし、
樟脳も無しっすか!

もうーーー!!!

で、こっちは何だ?



モコナ!



うわぁ!
っててて。
忙しい時に遊ぶな!
危ないだろ!



えい!

えい!



わははははは!



あ、あんまり叩くと傷むから
軽く。



えい!

えい!



動いてる・・・



叩かれたくないからでしょ?
蝶だって。



いや、いや、いや。
普通、絨毯の柄は動かないっすから。



昔、仕事の報酬に貰ったんだけどね。
これ以上逃げられたら、地味ーな絨毯になっちゃうわ。



ここにあるもん、みんなそんな感じなんすか?



そんな感じって、どんな感じよ?



言ったでしょ。
宝物庫は宝の山だって。



だったらもっと大事に扱ったらどうなんすか!



時々手入れはしているのよ。



これで?



いいの。
ここは手に入れられるべきものが
手に入れるべき者に渡るための
お休みどころみたいなものだから。



お休み?



人と物にも人間同士と同じで
相性があるの。
良ければうまくいくし
そうでなければ・・・



すみませーん。



ん?



お宅のお庭に並んでいる物が気になって・・・
あ、私
大学で民俗学を専攻してまして
骨董屋さんや個人のお宅を回っているんです。
なかなか譲ってもらえないこともあるんですけど
見るだけでも勉強になりますし・・・
それで、つい、お邪魔を・・・



いいのよ。

あなたがここに来たのも必然だから。



ぁ。



あなたはどれに惹かれたの?



これです!



ぇ?



これって何ですか?



何だと思う?



万華鏡・・・じゃないですよね?
中、覗けないし・・・
中に何か入ってます?



えぇ。



これ、譲っていただけませんか?
何だかわからないけど、一目で惹かれちゃって!



あなたには勧めないわ。



お高いって事ですか?



いいえ。

でも・・・

どうしても欲しいと言うのなら
約束して頂戴。
その筒を決して開けないで。






あの人、大丈夫ですかね?
約束、守りますかね?
開けないっていうの・・・



さぁ・・・

四月一日、あの筒あるの気づかなかったでしょ?



あぁ、はい。
全然。



それくらい厳重に封印してあるの。



そんな大変なもんなんすか?

だったら、もう一回連絡してきっちり言っといたほうが・・・



言っても開ける時は開けるでしょうし
開けないなら最初から開けないわ。
彼女はおそらく
誰のいう事も聞かないでしょうけど。



え?






あ!

す、すみません!



あら?
あなた・・・



ぁ?



昨日のお店のバイト君よね?



あ!



ここの生徒だったんだ!
私も明日から教育実習なの。
不思議な縁ね。



あぁ。



私、そういう事、多いのよ。
なんに寄らず、引きが強いって言うの?



あの・・・
あ!



これも私が惹かれたんだから
まだ中身はわからないけど
いわくのある物だと思うわ。



あ!
それなんですけど・・・



はい。
あ、教授!
えぇ。
論文のほうは今、資料を探している所なんです!



あの筒、なんだって?



いや・・・

わかんねぇけど、侑子さんが開けるなって。



いえ、大丈夫です!
任せてください!



けど、開ける気、満々だろ?



え?なんで?



まだわからないけど・・・って事は
いつかはわかるつもりで居るんだろう。



は!



はい!
絶対に間に合わせますから!
失礼します。



あの!



そろそろ行かなきゃ。
またね。



あ・・・あ!
ちょっと!
待って!



あ!



え?



ごめんなさい。



開いた!



枯れ木?

ううん?
ひょっとして、これ
『猿の手』かも!



猿の手?



文献で見たことがあるわ!
願いを叶えてくれるって言う、呪物よ!



あ・・・あ・・・
あの・・・でも・・・
本物じゃないかもしれないし・・・



わからないわよ!
これまでにも私
安く買ったものが掘り出し物だったり
なかなか無い出物を見つけちゃったり。
強運なのね。きっと。

そうだ!
これが本物かどうか、早速試してみるわね!



あ!
やめたほうが・・・



こういうのはどう?

これから夜までに雨を降らせて。



あ・・・






で、この雨ね・・・



はぁ・・・



あれなら、こんな事くらい
簡単だけどね。



って事は、本物?



だけど、相性が良くないから・・・



相性って、あの人と猿の手っすか?



彼女は認めないでしょうけどね。
自分を過信しているから。

2009年5月16日土曜日

×××Holic 7 





×××Holic 7 


この話はコミックス5巻にあります。


たしかにね。

雨が降らないと野菜もお米も出来ない。

でも、人間はすぐに不満を言う。



そして雨童女(アメワラシ)の言葉。


人間が尊きものを助けないのに
なぜ、尊きものが人間を助けなければいけないのか?



私たちはどこかに大切なものを忘れてきてしまった気がします。


また、雨童女は意味深な言葉を残すのですが

アニメだけでは本当に何の事かわかりません。


コミックス版では、ワタヌキは出会っているのですが。

アニメ版では11話に出てきます。




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2009年5月15日金曜日

×××Holic 7 3/3





×××Holic 7 3/3






でも、死者の世界って言ってもいろいろあるのよ。
その女の子が行こうとしてたのは
人を陥れたり、苦しめたり
死に追いやったりした死者が集まる所。



なんであの子が、そんな所へ?



連れて行こうとしたでしょ?
独りで淋しいからって死者の世界へ。
つまり、殺そうとしたでしょ?



そんな・・・



自覚は無くてもそうなの。
死後の罪の重さは
生きている時と同じなのよ。
だから紫陽花は一生懸命止めたのよ。
真っ暗な所で四月一日が聞いたのは
紫陽花の声よ。



あれは、紫陽花が引き止めていたのか・・・
あの女の子を助けたくて。



で、ちゃんとお礼言いなさいよ。
百目鬼君に。



なんでですか?



このスカポンタン!

よーく思い出しなさい!
もう少しで彼の岸に行ってしまいそうになったのに
帰ってこられたのはなぜ?



ぁ!

上から水滴が落ちてきて
見上げたらリボンが・・・



それを持ってたのは百目鬼君よ。

こんな事になっているんじゃないかって行って見たら
四月一日が消えてから、あたしがあそこに着くまで
百目鬼君、雨の中、ずーっと
傘もささずに紫陽花の下を掘っていたのよ。
四月一日が埋まっちゃったんじゃないかと思って。






物理的に紫陽花の下って訳じゃないから
掘っても居ないわよ。



どうすればいいんですか?



リボンを持ってなさい。
四月一日がもう一つのリボンを持っているなら
それに気づくかもしれない。
それまでずーっとここで待っていられる?






で、10時間ですか・・・?



百目鬼君、エンジェルさんの時にした怪我
冷えて悪化しちゃったみたいよ。
何も言わないけど。



ぁ!



警察から今、連絡がありました。
衣服が去年行方不明になった子と一致したそうです。



そう。

事件のあらましは警察に任せるとして
たとえ変わり果てた姿でも
愛する人たちのもとへ戻れたら
ちゃんと供養されて本当の彼の岸へ行けるわ。



よかった・・・



これ、祖父が使っていた物です。



うん、これで十分よ。
リボンの事を教えてあげた対価なの。



あ!



うり、うり。



うん。
オ・レ・イ!



おら、おら!



なんだ?



あ・・・
ありが・・・
あ・・・
あら・・・
あ・・・
あ・・・あ・・・



ぐったりしてるかと来てみれば
無駄に元気な子供ね。



ぁ!



ありがとう・・・
助けてくれて。



いえ、良かったっす。
あの女の子もちゃんと見つけられたし。



ぁ?



いや・・・
だから、女の子が大変な事にならないで・・・



どうして、私が人間を助けなきゃならないの?



ぇ?



私が助けたかったのは紫陽花よ。
あの紫陽花は精花(セイカ)なの。
雨を司るモノの眷属(けんぞく)よ。
今は数少ない貴重な清浄なもの。
その子供と同じね。

それが死体の血で赤くなってしまって困ってたの。
死体の汚れ(ケガレ)は精花には猛毒だから。



だったら女の子は?



関係ないわ。



でも・・・



人間は尊きものを助けないのに
なぜ尊きものが人間を助けなければいけないの?

対価は後日届けるわ。



えぇ。



あ!



はぁ。
本当になんでこんなのがいいのかしら。
あの子も。



ふ。



あ、ちょっと・・・



侑子さん。
何の事っすか?



乾杯!



ちょっと、さっきの誰の事っすか?
まずい事っすか?
大変な事っすか?



あー、ビール美味しい。



枝豆も最高!



教えてくださいよ!
侑子さーん!



あーははは。
ほんとに、のび太みたい!



ですね。



おい!
のーびー太ー!

2009年5月14日木曜日

×××Holic 7 2/3





×××Holic 7 2/3





うわぁー!






雨、止まなーい。

止まなーい。



さて、四月一日たちは気づいたかしら?






ぁ!



どこだ?
ここ?



う!
なんだ?
この匂い!



ん?



どうしたの?



行けないの。
早く行かなきゃ駄目なのに。



迷子?

お家、わかる?



お家じゃないの!
行くところ!



場所は?



知ってる。
でも、一人じゃ行きたくない。
あたし、弱虫?



こんな真っ暗だし、怖くて当たり前だよ。



お兄ちゃん、一緒に来てくれるんなら
行けるかも。
ねぇ・・・一緒に行って。



ぁ・・・



良かった。
お兄ちゃんが来てくれて。
淋しいからずっと呼んでたの。
誰か来てって。
呼んじゃ駄目って止められたけど・・・
でも、淋しいんだもん。



誰が駄目って?



ずっとここに居るの。
あたしが後から来たから邪魔なんだと思う。
あたし・・・
自分でここに来たんじゃないのに。



ずっと居るって誰が?



お兄ちゃんも会ってるよ。



え?

あ!う・・・



あっちだ!



どうしたの?



あっちに行っちゃ・・・
駄目な気がする。



ぁ!
ねぇ、一緒に行って。
一人はやなの!
駄目って言われても怖いの!
あっちに行くの!



駄目!

連れて・・・行っては・・・駄目!



やだ!
お兄ちゃんと一緒に行くんだもん。



お願い・・・

その子を連れてってあげて。



でも、今つれてっちゃ駄目って・・・



行こう!
お兄ちゃん!



駄目!

そっちは・・・

駄目!



あたしがずっと下に居るから邪魔なんでしょ?
出てって欲しいんでしょ?



下・・・?



自分で来たんじゃないもん!
居たくて居たんじゃないもん!



おねがい!

そっちへ・・・

行かせないで・・・

そっちへ行ったら・・・

戻れなくなる・・・

明るい所へ・・・

二度と・・・

戻れなくなる・・・



もう、ここに一人で居るのはいや!



この子から同じ臭いがする。



あっちに居るの!
わかるの!
いっぱい居るの!
でも、あたしは何だか淋しい!
いっぱい、でも淋しいの!
わぁーん!



そうか!

この子・・・

あっちには、行かないほうがいいと思う。



じゃぁ、あたし、どこへ行けばいいの?



ぁ!



上へ行こう。



上はいや。



どうして?



あたし・・・
汚れてるし・・・
前と違うし・・・
みんなに気持ち悪いって言われる。



言わないよ。



うそ!
きっと言う!



おれは絶対、言わない。



行くよ。






気持ち悪くなんかないよ。
独りでずっと・・・えらかったね。



ぁ!



百目鬼!
って、なんで真っ暗なんだ?



てめぇ・・・

もういい。
疲れた。



あ?
何が疲れただ!
おい!



そりゃ10時間近くも雨の中、立ってりゃ
疲れるでしょ。



10時間?!
つか、侑子さん。
どうしてここに?



お疲れ様。






紫陽花の下でなんか黒い影みたいのが覆いかぶさってきて
そんなに時間、経ってるなんて
ほんの10分程度だと思ったのに。



実際、今
夜中の1時でしょ?



あの女の子の居た場所って
どこだったんでしょう?



此の岸(コノキシ)と彼の岸(カノキシ)との境(サカイ)。
生と死の世界の間(ハザマ)ね。



じゃぁ・・・
あの変な臭いがしてたのは?
死んだ人たちが居る所。



そう。

2009年5月13日水曜日

×××Holic 7 1/3





×××Holic 7 1/3


第7話。
「アジサイ」





梅雨とはいえほんと、雨ばっかだな。
洗濯もん、乾かねぇし。
布団も干したいってのに。
あーぁ。
雨、早く止まねぇかな・・・
痛ーたたたたた。



罰当たり!
雨が降らなかったら
お米も野菜も出来ないんだっつーの!



あー・・・
はい?



喜びなさい。
四月一日 君尋。



あち・・・



あなたに命令してあげる。



はいー?!






で・・・



雨、雨
降れ、降れ・・・
もっと降れ・・・
傘がないなら葉っぱのうちわで・・・



泣きながらうちにやってきたのね。
のび太君みたいに。



泣いてません!
で、一体なんなんですか?
あの子は?



雨童女(アメワラシ)よ。



は?



雨を司る(ツカサドル)もの。



それって妖怪?



より、もっと格上よ。



ちょっと!
なんで簀の子(すのこ)の上に
座らなきゃならないワケ?



湿気対策よ。
で・・・
うちの四月一日に何のご用?



うちのってどういう意味だ?



やって欲しい事があるの。



それは、うちの四月一日でなきゃ
出来ない事?



そうよ。



だからうちのってどういうこと?



いいでしょう。



って勝手に!



でも、対価が必要よ。



どれくらい?



もちろん、それに見合うほど。



だから、なんで侑子さんが交渉してんだよ!
働くの、俺なのに!



いいわ。
私も雨童女。
こんなとこでケチったとわかったら
こっちの世界で笑いものになっちゃう。
払いましょ。



ふん。
じゃ、あとよろしく!



丸投げかよ!






で、泣きながら来たのか?
のび太みたいに。



泣いてねぇ!
侑子さんにおまえのとこへ行けって言われたんだよ!
ったく、こんなでかい寺の息子ってどうなってんだよ!
世の中!
おれの部屋、この庭だけで何個入るんだ?
つか、台所まででかいのか?
コンロ6つぐらいあるのか!
煮物しながら揚げ物してさらに味噌汁も、その上そぼろも・・・!



あ・・・



クンクン。
クンクン。
はぁ~。
今時珍しい清しい(すがしい)気だわ。
あー。



誰だ?



雨童女だと。



アヤカシとやらか?



アヤカシの類と私を一緒にするなんて
この罰当たりコンビ!



こんなのとコンビじゃねぇっすよ!



わりと痛い。



超失礼な子供だけど
これと、これならいけるかも!



なんかまた、一緒扱いされた!



うるせぇ。






で・・・
泣きながら来たんだ。
のび太君みたいに。



泣いて無いよ。
阿呆な事ひまわりちゃんに言うな!



でも、どうしたの?
急に?



あ・・・
あの・・・
ちょっと・・・
えーっと・・・
あ・・・



九軒(くのぎ)が身につけてるモンが欲しいんだ。



わ!
わぁ!
んな直球な!



あたしの?



あぁ。



あ!
この状況って・・・



何でもいいの?



おう。



んなんか、告白っぽくねぇか?
おい!
やだ!
ひまわりちゃーん!



これでいい?



これでいいんだな?



嫌だー!
ひまわりちゃんと百目鬼の野郎が
いい雰囲気なんて!



あほ。



四月一日君、いつも元気だね。






あぁ・・・
ひまわりちゃんは誰にでも優しいんだから!
おまえだけじゃないんだからな!



その理屈でいくと
おまえだけでもねぇな。



ぬ。



もらったようね。



あぁ。



なんで隠れてるんすか?



あの、ひまわりとか言う子に当てられないようにでしょ!



あ?



よくその体質であの子と仲良く出来るわね!



はぁ?



ま、いいわ。
これと、これと、それとそれも手に入った。
じゃ、お願い。



何をすればいいんすか?



助けてやって欲しいのよ。
私が何とかしてあげたかったけど・・・
無理だったの。
どうしても近づけない。

助けてやって。






ちったってなぁ・・・
おれ、変なものが見えるだけで
特に何か出来るわけでもねぇんだけどなぁ。



だったら断りゃ良かったろ?



んな事したら、侑子さんが怖いだろ!
それに、あの雨童女、なんか本当に必死だったんだよ。



ならやるしかねぇだろ?



わかってるよ!
けど葛藤とか逡巡とかいろいろあるだろ!



ここだな。



あ・・・



紫陽花・・・だよな・・・



でかいな。



紫陽花ってこんなでかくなったっけ?
おまけにこの紫陽花、赤い。



薄紫やもうちょっとピンクなのはうちの寺にもあるが
ここまで赤なのは見たことがねぇな。



で・・・
何すりゃええんだ?ここで。



ぁ?



どうした?



いや・・・
なんか・・・
悪寒が・・・
したんだけど・・・
気の・・・せい・・・かな・・・?



わからん。
おれには。



わからんのに、偉そうだな!
おい!

あ?
あ?



ん?



あ?



ひっかかったか?



うん。
無理にひっぱると花がちぎれそうで。

あ!
下のほうはもっと赤いんだな!

2009年5月12日火曜日

×××Holic 6





×××Holic 6


この話はコミックス版1巻に載っています。


最初に侑子さんが女性の家に行き

話だけして帰るのですが

コミックス版では一度退席した後公園でワタヌキと遊んでいます。


その姿に呆れて(?)それともイラついて(?)いるワタヌキ。


アニメ版ではネットカフェで二人はコーヒーを飲んでいます。



たしかに何かをするというのも

何かをやめるというのも同じ事なのかもしれません。


自分で決めてそのように行動する。



それができるかどうか?



私の周り数人にもその覚悟が足りないというか・・・

自覚が無いというか・・・


居ますね・・・



何かをやっていて、自分ではどうする事もできなく

逃げ出したい時期ってあるんですよね。

でも、それを乗り越えられたものだけがその後の結果を手に入れることが出来る。



これは事実ですね。


DVD ×××HOLiC 第二巻

×××HOLiC(1)

×××HOLiC~四月一日の十六夜草話

PS2 ×××HOLiC 四月一日の十六夜草話


★×××HOLiC★その他の商品

2009年5月11日月曜日

×××Holic 6 3/3





×××Holic 6 3/3





他人って・・・
家族ですよ・・・



血がつながっていようが
どんな関係性があろうが
あなた以外はあなたじゃない人。
すなわち他人。

だからあなたが自分で考えて
自分で決めなきゃいけないのよ。

あなたにとってそれは必要か否か。

誰かに迷惑をかける。
でも、やりたい。

それだって、あなたの意思よ。

子供が泣こうが旦那ともめようが
パソコンとフレンドリー。
ネットこそ我が世界。

ありよ。それも。

それが自分で選んだ道なら
今の世界を捨てても求めるものを追う。
失うもののつらさも重さもわかって
それでも欲する。
そういうのが本当の覚悟。



え!



で、どう?
あなたの大切なものは、なぁに?



パソコン、やめたいんです。



本当に?



今の生活を失いたくないですから。



自分でやめられる?



頑張ります。
でも・・・
出来たら何か・・・



手助けが欲しい?



はい。



この家にパソコンは?



これだけです。



これをやめれればいいわけよね?



はい。



わかった。
これをやめる手伝いはしましょう。
その代わり、お代は頂くわよ。



お金?



お金はいらないわ。

そうね・・・

あの椅子を頂くわ。



子供用の椅子ですか?



なんで?



いいかしら?



あ、はい。



四月一日、バットを。



え?



あのね、名前って大事なのよ。



名前っすか?



そ、名前には力があるの。
生き物でも、物でも
その名を冠することによって
その名を持つものと同じ力を持つ事もできる。



いや、話が見えねぇんすけど。



ふーん!



斬鉄剣!



まさか!
侑子さん!



はぁー!



ちょい、待ち!



は!



はぁーーっ!



いやー!



また、つまらぬものを斬ってしまったわ。



おーっ!
パソコンしか斬れてねぇ!



じゃ、お代は頂いていくわ。
あとは・・・
あなた次第よ。



ぁ・・・



あ、侑子さん!
待ってください!






パソコンも壊れちゃったし
これであの人もネットやめられますね。



あのパソコンではね。



え?



外に出ればいくらだって手に入るでしょ?



でも、侑子さん
やめるの手伝うって・・・



言ったでしょ?
選ぶのはあの人。
後はあの人次第だって。



なんか、それじゃぁ
まがい物売りつける悪徳業者みてぇ。



あんまりすごい事こっちがやっちゃうと
やられたほうはそれに見合う御代を払わなきゃならない。
今度は子供の椅子じゃ済まなくなる・・・

私たちにできる事なんて
ほんの少ししかないのよ。



また、あの通路、通るんすか?



うん?
帰りは電車。



で、電車?
なんで?



乗りたいから。



通りましょうよ!
あの通路!
変なものが居るのは我慢しますから。
みっともないじゃないですか!
こんな物、担いで!
侑子さん!






ママ?



な、なぁに?



ママ、ぼくのお椅子は?



はぁ・・・

2009年5月10日日曜日

×××Holic 6 2/3





×××Holic 6 2/3





でも、やめられなかったのよね。
今まで。



な。



そ・・・!
えぇ・・・



どうしてだと思う?



きっと覚悟が足りなかったんだと思います。



覚悟?



でも、今度こそ本当にやめようと思うんです!



やめてどうするの?



距離を置いて・・・
落ち着いたら、また始めればいいですし・・・
とにかく、今はやめて・・・



ねぇ・・・



はい?



何かをやめたいのなら
どうしてやめたいのかと
どうしてやめられないのかを
ちゃんと自分と話し合わなきゃ。



あの・・・
それはどういう?



どうしてパソコンをやめたいの?



ですから、主人にも言われて・・・



旦那がやめろって言ったら
やめないといけないの?



は・・・



あなた、旦那がやめろって言うだけで
何でもやめるの?



いえ・・・
そ、そういう訳じゃぁ・・・



ぅん・・・



主人は特にうるさくいう人じゃぁありません。
何かをやめろって言われたのは初めてです。



で?



私がネットばかりしてて
家のことをおろそかにしてしまって・・・
子供とも遊んでやれてないから見かねて・・・



どうして子供と遊ばないといけないの?



え?



どうして?



子供はまだ小さいですし
甘えたい盛りで淋しい思いはさせたくないですし・・・



どうして淋しい思いをさせたくないの?



それは・・・
自分の・・・子供ですから・・・



それから?



かわいいです・・・から・・・



って思ってるのにやめられないのね?



ゴホッ、ゴホッ。
ちょ、すみませ・・・



そこまでわかってるのに
なぜやめられないと思う?



それは・・・
つい・・・



違うわ。



アヤカシよりおっかないかも。



あなたはパソコンをやめたいのね。



はい。



やめられるなら多少の犠牲はやむを得ないわね。



犠牲?



やめたいんでしょ?
どうしても。



やめ・・・たいです・・・



なら・・・
あのパソコンには
もう触らないわね。



はい・・・



四月一日!



はい?



私たちはこれで、おいとましましょ。



ぇ?



あの・・・
他に何もないんですか?



ん?
何かって?



アドバイスとか、何か?



だって自分で決めたんでしょ?
やめるって。



それは・・・
そうなんですけど・・・



じゃぁ、そうしなきゃ。

自分との約束ですもの。
うふふ。






で、その後どうなの?
ひまわりちゃんとは?



う!
はぁ?

どうって?



うまくいっているわけ?
ん?



うまくも何も。
百目鬼が横から茶々入れてきて。



あ、そう。
そりゃ良かった。



また人の話、全然聞いてないでしょ?
ねぇ!

てか、聞く気ないんなら初めから興味ない話
ふるのやめてくださいよね。



やることねぇんなら、おれ
帰りますよ。



あるわよ。



ん?



すること。

待ってるの。



待つ?



って、何を?



結果を。






は・・・はぁ!



そうだ・・・



メール・・・



パソコンやめるなら
メールもやめるって・・・
連絡しなきゃ・・・






なんだ?



ちょっとこれ・・・






ん?
なんだ?



はぁ。
カプチーノ一杯分も待てないとはねぇ。






メールでしかやり取りしていないお友達も居るし・・・
連絡しないと失礼だもの。

そうだ!
掲示板にも、もう書き込みできないって書かなくちゃ・・・
でも、きっと皆さん、淋しがるわね。
申し訳ないわ。
せっかく仲良くしてくださったのに・・・



あ!
また新しいスレッドが立ってる!
レスしなくちゃ!

他のサイトでダウンロードできるものはして・・・

でも、全部落とせなかったら・・・



落とせなかったらどうするの?



はぁぁぁ・・・



あ!



落とせなかったら・・・?
また今度?



あ!
あの・・・!



やめましょうよ、こういうの。
あーててて!



メールは、もう出来ないって連絡を・・・



あら、でも、これサイトよね。



ち、ちょっとだけ・・・
あの・・・
まだ落としていない小説とかあって・・・
だから・・・
ちょっとだけ・・・

え・・・?



「ヤメル」て言うのはね
「ゼンブ」なのよ。
「スベテ」なの。



え・・・



「ちょっと」ろうが
「少し」だろうが
「一瞬」だろうが
「やってる」ことに変わりがないの



でも、これが終わったら絶対やめるつもりで・・・



何かを
「ヤメル」のも
「ヤル」のも
成し遂げるとういう意味では同じなの。
必要なものは行動と誠意。



それは、夫と、子供への・・・?



違う。

他人は関係ないの。
自分への誠意。

2009年5月9日土曜日

×××Holic 6 1/3





×××Holic 6 1/3


第6話。
「タンデキ」





すみませーん。

すみませーん。

すみませーん。



はーい!



あ、液キャベ欲しいんですけど。



液キャベですね。
えーっと・・・

な、おーい!
液キャベどこにあるかしらねぇ?



普通のとSがあるけど。



どっちにします?



え?
えーと・・・
な、なんか効きそうなほうで・・・






ただいまー!



でかい声出してんじゃないわよ。
四月一日・・・



え・・・



静かーに!
静かーに!



弱ったあたしをいたわる気は無いの?
この冷血漢。



ただの二日酔いでしょ!
同情の余地なしです!

はい、どうぞ。



二日酔いプラス寝不足。



ん?

あれ?
侑子さん、パソコンなんて持ってたんですか?



ネット!
ネット!



ネット?



はぁー。



お水!



ふー。



さぁ、出かけましょうか!



お出かけ、お着替え!



ん?



買いたい物があるのよ。



じゃぁ、おれは今日はこのへんで。



なに言ってんの?
まだバイト中です。



く、く、く、はぁ。
うまい。



復活!



言っときますけど
おれ、車の免許なんか持ってませんよ。



そりゃそうでしょ。



じゃぁ、電車で?



徒歩で。



近くっすか?



銀座。



銀座?!
こっから歩いて?!
そんなの何時間かかるか!



大丈夫よ。
ア○ラ経路、通っていくから。



何スカ!
これは!



作ってみたのよ!
いいわよ、これ。
便利で!



なんか、生暖かい風が吹いてる。



マル、モロ、モコナ
留守番、頼むわね。



いってらっしゃいまし!



お足元に気をつけて!



うわぁ!
や・・・
や・・・
や・・・

は・・・
はぁ・・・



ひゃーーー



いま・・・
何か変なの通ったし・・・



何やってんの?
早くしなさい。



まて・・・
わ、わ、わ・・・






はぁ、はぁ、はぁ・・・



何、息切れしてるの?
若人が!



息切れぐらいしますよ!
なんすか!
あの通路!

何か変なものは出るし!
変なとこ出るし!



さてぇ。
確かお店はこっちだったわねぇ。



って、全然聞いてないし!



ん?



やっぱり、こっち。



いじめるなら、せめていじってくださいよ!



ん?



侑子さん、聞いてます?



このお酒、欲しいぃー!
あ、あっちも!
今度、1ダースずつ買っといてね。四月一日。



だから、聞いてくださいって!






え?
買い物ってそれっすか?



そうよ。
赤いのが欲しかったのよ。



金属バットなら別に銀座まで来なくたって
どこだって・・・



なかなか無いのよ。
赤い金属バット。






で、これで買い物は終わりっすか?



買い物はね。



なんに使うんすか?
このバット。



あとは用事を済ませるだけ。



あ・・・






ピンポーン、ピンポーン。



ここ、知り合いん家かなんかすか?



いいえ。
お客ん家。



え?



出張っすか?
これ。



ぁ。



はい?



あなたのネガイを・・・
かなえに来たわ。



はい?



押し売りかよ!?






すみません。
散らかってて。



いえ。



どうぞ、お構いなく。



いいんすか?
いいんすか?
いきなり家にあがりこんで。



いいのよ。



あの・・・
『キンドーちゃん』ですよね?



ぁ?



えぇ。
あなたは『ハナハナ』さんね。



は?



ハンドルネームです。



あぁ!

ネットの知り合いっすか。



ちなみに『キンドーちゃん』は
かの名作、『マカロニほうれん荘』から拝借。



なんのサイトです?



魔法少女プラス特撮系サイト。



そういう趣味・・・



キンドーちゃんが、こんなに若くて素敵な女性だったなんて
驚きました。
とても物知りで頼りがいがある
サイトでも一目置かれる存在って言うか・・・
私もちょっと憧れてたんです。



はぁ。



で、
メールに書いてあった事だけど・・・



えぇ・・・

もう、やめたいんです。
・・・ネット。



え?



家事をしてても
テレビを見てても
ずっと気になって・・・

いけないと思ってもつい
パソコンの前に座っていて
子供も淋しがっていますし・・・
主人にも言われてますし・・・



本気?



ん。



はい。