楽天

2010年2月11日木曜日

ツバサ・クロニクル ドラマCD 王宮のマチネ2 1/3





ツバサ・クロニクル ドラマCD 王宮のマチネ2 1/3


ありえないゴール。






うわ~い!
広~い!
声も響いて面白いの!
ぷぅ!



ここが王宮劇場ですか!



そうだ。
芝居好きだった我らが王が
夜な夜な劇団を招いては
この劇場で芝居見物を楽しまれていた。



今度はモコナたちがこの舞台に立つの!



その話ならファイくんから聞いた。
心を失った我らが王のために
皆で芝居をするのだろ?



はい。
王様の心が少しでも戻れば・・・
と思って。



しかし
既にその方法は
何度も試した。



ぁ・・・
そうでしたか。
で、結果はどうだったんです?



我らがユキト王は
どんな芝居を見ても
笑いもせず、泣きもせず
ただじーっと席につかれたままであったが・・・

芝居では王の心を復活させる事は
不可能なのだろう。



ぁ・・・
ここに居たのね!



姫!



どうしたの?



小狼くんって
ファイさんの書いた台本
もう読んだ?



まだ最後まで読んでいませんが・・・
何か?



え?!
ぁ・・・
それは・・・
その・・・



あれ~?
さくら、お顔が赤くなった!



と・・・
とにかく
台本を最後まで読んでみて。






それじゃぁ黒さま
今のところ
もう一度ね!
はい!



だぁー!
ははははは!
よえーよえー!
も・・・
もうちょっと骨のあるやつは
いねぇのかぁ!



はーい!
止めまーす!



何で止めんだよ!
この間言われたとおり
ちゃんと台詞
覚えて来ただろうが。



それは、そうなんだけどさ・・・
演技がいまいちだね。



文句あんのか?



じゃなくって
ほら、黒さまって強いでしょ?



当然だ!



その強さが今の演技だと
感じられないんだよね。



ふん。



台詞を覚えるだけじゃなくって
もうちょい稽古してみたら
きっともっと、もっと
良くなると思うよ。



そうか。
わかった。



ぷぷぷぷぷ!



ファイさん!
あの台本はまずいですよ!



あ?!
どこがまずいの?



モコナの出番が少ないの!



あ、じゃなくて・・・



なら何かな?



そ・・・
それは・・・
その・・・



あ!
もしかして
さくらちゃんとのラブシーンのこと?



ぇ・・・
ぁ・・・



ぷぅ!



何だと?!
そんな場面もあるのか?!



そんな大騒ぎする事無いよ。
ほら
お芝居のラストに
小狼くん演じる若き勇者が
さくらちゃん演じるお姫様に
愛を語るくだりがあるでしょ?



ぁ?!
あの場面のことか。
あんなの全然たいしたこと無いだろ。



それじゃぁ
どんなのだと
たいしたことあるの?



え?
だ・・・
黙ってろ!



たしかにたいした事
無いのかもしれないけど・・・
姫はとっても気にしてました。

それに・・・
おれも
やっぱりやりずらいです。
ここだけ書き換えてもらえませんか?



いや~だ!



え?!



物語と言うのはね
魔法で使う呪文とよく似ているんだよ。
一見無駄とも思える一つ一つの言葉が
互いに複雑につながっていて
大きな意味を形作っているんだ。
だから
ほいほい書き直せないんだよ。



ほう。



それと
重要な事がもう一つ。



重要な事・・・
ですか?



それってなぁに?



黒ぽんさ
あの台本読んで
どう思った?



そうだなぁ・・・
あれは俺たちの旅そのものだな。






黒剛さんの言うとおりだった。
ファイさんの書いた物語というのは
記憶を失くした姫君の元に集った勇者たちが
姫君の記憶の結晶である羽根を集めるために
旅立つという内容だった。






神官のトーヤさんが言ってたでしょ?
たくさんのお芝居を見せたけど
王様の心を取り戻す事は出来なかったって。



そいつは初耳だ。
ほんとなのか?



はい。



本職の役者がやっても駄目だったってのに
俺たちずぶの素人が手出して
勝算はあるのかよ?



だからお芝居の内容を
俺たちの旅と同じにしたんだよ。
作り事であるお芝居の中に
オレたちがこれまで体験した事や
感じた事を入れ込んでいけば
プロの役者さんたちに負けない
いい作品が出来ると思うんだよね。



あぁ。
それなら勝算も無くはねぇか。



とにかく
王様に心が戻らないと
羽根の手がかりが得られないからね。

0 件のコメント: