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2010年2月16日火曜日

ツバサ・クロニクル ドラマCD 王宮のマチネ3 2/2





ツバサ・クロニクル ドラマCD 王宮のマチネ3 2/2






ここは・・・



そう。
ここは王族にしか開ける事の出来ない
宝物蔵だ。



待ってよ!
王様!



おれたちにも話を聞かせてください!



めきょ!



小狼!
羽根によく似た波動は
この中なの!



我が名はユキト!
この国を治める者なり。
閉ざされた扉よ。
王の名の下にその鍵を解き放て!



あれは・・・!






蔵の中には美しい光を放つ
宝石のような結晶が浮かんでいた。
けれどそれは・・・
姫の羽根ではなかった。






あれこそは・・・
この身から切り離された・・・
私の心です。
あれを失くしたがために・・・
私は
喜びにも
悲しみも
怒りも感じなくなりました。



いったい?!
誰がそんな真似を!?



私自身が望んだのです。



・・・



あれは私が王に即位して
半月がすぎた頃
私は密かに魔法の使い手を
王宮に招き
この国に古くから伝わる魔法を用いて
わが身から心を切り離したのです。



なぜそのような事をしたのです?!



その言葉遣いだ。



ぇ・・・!?



あなたと私は
幼馴染です。
それなのに私が王になってからは
あなたは私に敬語を使うようになりました。

いや・・・
言葉だけではありません。
以前のように心を開いて話をしなくなりました。



それは・・・
王に対する敬意から・・・



わかっています。
わかっているから・・・
誰にも相談できなかったんです。

けれど・・・
あなたと過ごす時間は・・・
私にはかけがえの無い物でした。

いつしか私は・・・
寂しさに耐え切れなくなりました。
そして気づいたのです。

わが身から心が無くなれば
苦しまずにすむと。



何という事だ・・・



小狼くん・・・
と言いましたね?



はい。



幼馴染を失う辛さは
私にもよくわかります。
だから・・・
あなたの境遇を聞いているうちに
私の中に
わずかに残った心が反応したのでしょう。



これから
どうするおつもりです?



あなたの辛さに比べたら
私の悲しみなど
小さい事がわかりました。

私は
切り離した心を
わが身に戻して
その辛さと共に
生きていく事にします。



王様・・・



ありがとう。
小狼くん。

あなたたちのおかげで私は
現実と向き合う勇気を手にする事ができました。



はい。






そして・・・
再び旅立つ日がやってきた。






もう
行ってしまうのだな?



はい。



旅の無事を祈っています。



ユキトさん・・・
いえ・・・
王様もお元気で。



おい、白饅!
今度こそ羽根のある国へ行けよ!



そんなの行ってみなきゃ
わかんないも~ん!



さぁ、そろそろ行こうか!



モコナもどきも
どっきどき!
かぁ~
ぷぅ~!






行ってしまったね。



はい。



あの・・・



何です?



せめて二人で居る時だけは
この私が・・・
王の辛さを和らげようと
心に決めました。



ほう?
どうやって?



二人で居るときは・・・
敬語を使いません。
お名前も呼び捨てにさせていただきます。



ふ。
ならば・・・
すぐに実践してください。
今ここに居るのは私たちだけですから。



はい。

では・・・
行こうぜ。
ユキト。



そうしよう。
トーヤ。






ねぇ、小狼くん。



何ですか?



せっかく覚えたんだから
あのお芝居・・・
いつかまた・・・
どこかでやろうね。



え?!
でも・・・



大丈夫。
いつか必ず・・・
あの台詞が・・・
言えるようになると思うから。



ぁ・・・
はい。

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