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2010年4月13日火曜日

xxxHOLiC ドラマCD 「シミヌキ」1/5 CLAMP × 竜騎士07 





xxxHOLiC ドラマCD 「シミヌキ」1/5 CLAMP × 竜騎士07 







ジリリリリーン

ジリリリリーン

ジリリリリーン



四月一日
四月一日!



ジリリリリーン



電話
鳴ってるわよ。



ジリリリリーン



今、料理中で手が放せないんですよ。



ジリリリリーン



まぁ四月一日ったら
アルバイト君なのに
電話も取ってくれないのね。



ジリリリリーン



リンゴのジャムとコンポートなんて
目が放せない物
作れって言ったのは
侑子さんでしょ!
それもこんな夜中に!



ジリリリリーン



だぁってジャムは四月一日の
お手製マフィンにつけて
食べたかったんだも~ん❤
コンポートはやっぱりデザートも欲しくって❤



ジリリリリーン



どっちもデザートっぽいんですけど!
つか
どっちか一つでも良いじゃないですか!



ジリリリリーン



あ・・・あぁ・・・
ジャムが焦げる。



ジリリリリーン



しょうが無いわ。
私が出てアゲル。
バイト料上乗せでぇ♪



ジリリリリーン



なんでそうなるんすか!



ジリリリリーン



あぁぁ・・・
コンポートが・・・



ジリリリリーン

ジリリリリーン

ジリン

ガチャ



もしもし?



こんばんは
なのですよ。
侑子。



あら、梨花ちゃん?
久しぶりね。
元気だった?



ハイなのです。
侑子はどうですか?



相変わらずよ。



お酒はあんまりたくさん飲んじゃ
駄目なのです。



まぁ。
相変わらずで
どうしてすぐ
お酒の話になるのかしら?



侑子だから
なのです。



相変わらずおさえる所
おさえるわね。
梨花ちゃんは。



にぱぁ~。



可愛く鳴いたって流さないわよ。
私は。



しめる所は
しめるのですね。
やっぱり侑子
相変わらずなのです。



梨花ちゃんもね。
でも突然電話なんてどうしたの?
もう少しで雛見沢のお祭りでしょ?



そうなのです。



巫女としての用意もたくさんあるんだから
忙しいでしょうに。



今日
会ったのです。



誰に?



侑子のお店のバイト君に
なのです。



四月一日ね。



ハイ
なのです。

調べ物があって
そっちに行ったのです。
雛見沢には大きい図書館が無いので
調べたい本はすぐ見つかったのですが
とどかなくて・・・



そうね。
梨花ちゃん
小さいものね。
精神年齢とは関係なく。



年齢の話を侑子とぼくでするのは
お互い抜き身の刃物を持って
超接近戦をするくらい危険なのです。



まぁ確かにね。
続けて。



脚立を持ってきてもとどかなくて
困っていたら
後から制服姿の男の子が来てくれたのです。






この本かな?
読みたいのは。



ぁ・・・
ハイ
なのです。



はい。
どうぞ。



ありがとう
なのです。



どういたしまして。
探してた本は全部見つかった?



いえ
まだなのです。



あと何冊?



3冊なのですよ。



邪魔じゃなかったら
手伝ってもいいかな?
高いところのとか取るの大変だろうし
あと重い本も。



ありがとう
なのです。
でも
どうして?



ぇ?



どうして手伝ってくれるのかと
思ったのです。



あぁ・・・
いや
困っているのかな?
と思って。

ぁ・・・
迷惑だったかな?



いいえ。
ありがとう
なのです。

お名前
教えて欲しいのです。



あぁ。
四月一日 君尋と言います。
よろしく
なのです。



うふ。
しゃべり方
うつっているのです。



ぁ!
ほんとだ!
あぁ
やっべぇ!
うつったまま帰ったら
侑子さんに笑われるよ。



侑子さん?






四月一日らしいわ。



困っている人が居て
そこに自分が居て
手を差し伸べるのに
理由はきっと要らない人なのですね。
四月一日は。
侑子に聞いていたとおりなのです。



そうね。

最近もあったわ。
そんな事が。






呪われた縫いぐるみ?!



保育園の遊戯室とかに
玩具っていろいろなかった?
縫いぐるみとかも
たくさんあったでしょ?

人気の縫いぐるみとかは
それこそ奪い合いになって・・・



なったな。
逆にいつも取り残されている
縫いぐるみってのもあった。



そ。
その縫いぐるみも
何となく薄汚れていたから
みんなに嫌われてて
いつも玩具箱に
ポツンと残されていたんだって。



保育園での自由時間。
園庭へ駆け出す子も居れば
玩具箱へ駆けて行く子も居ます。

そんな子達は楽しい玩具や
可愛い縫いぐるみを奪い合うのが
日常茶飯事でした。

だからそんな奪い合いの後に残されるのは
人気が無いか
壊れているか
さもなければ
嫌われている玩具でした。

その汚れたパンダの縫いぐるみも
そんなふうにしていつも
取り残されていたの。

パンダだから白地の部分があるでしょ?
その部分に食べ物か何かがついて
汚れてしまったらしいの。

ほら、子どもって無邪気だけど
残酷だから少しでも汚れがついていると
けがれた物みたいな扱いになって
ますます扱いが乱暴にならない?

そんなふうにして
そのパンダの縫いぐるみも
ますます汚れちゃって
あまり抱きしめたいとは思わない姿に
なってしまったんですって。

でね
その学級にある女の子が居たそうなの。
どういうわけか
みんなに嫌われているそのパンダの縫いぐるみをね
まるで娘か妹のように
とても、とても可愛がったんですって。

でもその頃には
もうその縫いぐるみには
ある噂が付きまとっていたの。

何でもその縫いぐるみは
もともと保育園の物じゃなくて
昔居たある園児が置いていった物なんだって。

その子は生まれつき身体が弱くて
お医者さんからも大人になるまで
生きていられるかわからないって
言われてたらしいの。

懸命に
懸命に生きたけど
頑張ったけど
でも
他の子たちのように
元気に遊びまわる事が出来なくて
それがとても悔しくて
いつも大事にしていた
そのパンダの縫いぐるみを抱きしめながら
表で元気に遊ぶみんなを見て
悔し涙を流していたんですって。


結局
その子は卒園する事が出来なかったの。

途中で入院する事になって
そのまま亡くなって
二度と保育園に戻ることは無かったんですって。

そして残されたのが
そのパンダの縫いぐるみだったの。

それでその縫いぐるみには
元の持ち主の悔しさが宿っていて
元気に遊んでいる子達に嫉妬して
触れた子を病気にさせてしまい
最後には死なせてしまうんだって
ささやかれていたそうなの。

そんな不気味な噂の付きまとう縫いぐるみをね
どういうわけか
その女の子は気に入っちゃって
来る日も来る日も大事にしていたんだって。


保育士さんも園児たちが縫いぐるみを
呪われていると言って嫌っていることは知っていたの。
そしてその子もその噂は知っていたはずなの。

だからね
わざわざその縫いぐるみを可愛がるその子に
どうしてなの?
って保育士さんが聞いたんですって。

そしたら・・・



ひとりぼっちで
かわいそうだから。



その子ね
別に病弱って事は無かったんだけど
周りの子達と
波長とかテンポとかが合わなくて
いつも一人ぼっちだったの。

みんなが楽しそうに遊んでいる時
自分だけがポツンと取り残されているように
その縫いぐるみもまた
玩具箱の中にポツンと取り残されていた。

その子はみんなと一緒に遊べなくて
いつも一人ぼっちの自分の境遇を
その縫いぐるみに重ねたのかもしれない。


健康ではあったけど
亡くなっ縫いぐるみの持ち主と境遇は
よく似ていた。
だからその縫いぐるみの新しい主としては
ある意味ふさわしかったのかもしれないね。

他の園児たちは呪われた縫いぐるみを
大事にするその子をはやしたてたそうよ。
でも、その子は決して
縫いぐるみを見捨てなかった。

どんなにみんなから
呪われているとか
汚いとか言われても
絶対に見捨てずに
いつもいつも大事にしていたの。

そんなに気に入ったならって
最後には保育士さんも縫いぐるみを
その子に持ち帰らせてあげたほどなの。

そしてその子が縫いぐるみをいつも持ち歩き
寝る時も一緒に過ごすくらいになった頃から
その子の生活に暗い影が落ちるようになったそうなの。

季節の変わり目に必ず風邪をひくようになったんだって。
それも
治りの悪いね。

お医者さんに見せても
特に他の風邪と変わりはなくて
他の人と同じような薬をもらうんだけど
一向に効かないの。

毎日微熱が出て
食欲も無くて
その子はそれまで以上に元気を失っていったみたい。

そしてそれは家族にも広がっていって
体調を崩したり不和を招いたりして
それまでの平凡だった家庭が
みるみる失われていったんだって。

その子はもちろん
縫いぐるみにまつわる噂は知っていた。
呪われていて
持っていると病気になり
最後には死んでしまうと言う噂を
知ってたんだね。

でも、大好きな縫いぐるみのせいだとは
思いたくなくて
頑張って
頑張って元気を取り戻そうとしたんだけど
やっぱり駄目で・・・

それである日ね
霊感の強い親戚のお婆ちゃんが来てくれて
家に良くないものが憑いているって
言われたんだって。

その現況はやっぱりパンダの縫いぐるみで
お婆ちゃんは女の子が泣いて離そうとしない
その縫いぐるみを取り上げて
焼き捨てたんですって。

そしたら家族はみるみる健康を回復していったの。
でも、その子は縫いぐるみを取り上げられたのを
悲しくて、悲しくて
縫いぐるみを探して
毎日、毎日
街中を探し歩いて・・・


ある雨の日
疲れていてよろめいた拍子に
車にはねられて死んじゃったんだって。

その子は今も幽霊になって
縫いぐるみを探しててね
パンダの縫いぐるみを持った人が居ると
パンダの縫いぐるみを返してください。
返してくださいって
ささやきかけてくるんだって。



おしまい。

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