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2010年5月29日土曜日

コードギアス 反逆のルルーシュ STAGE 0.522



コードギアス 反逆のルルーシュ STAGE 0.522


STAGE 0.522
「秘密基地の唄」



コードギアス 反逆のルルーシュ STAGE 0.522





枢木スザクは日本男児だ!
助けたい人間を助けるのに
やりたい事をやるのに
理由なんか要るもんか!



こいつ
開き直って。



俺は勝手に探すからな。
止められるもんなら止めてみろ!



待て!
ナナリーは僕が守るんだ!
誰の手も借りない。
大人の手も
日本人の助けも
僕だけが!



黙れ!
勝手に決めんな!
馬鹿野郎!

一人で何でもやろうなんてな
生意気なんだよ!






スザクはそう言い放って
森の奥へと消えた。

勝手な奴。
強引な奴。

でも・・・
今はありがたい。
か・・・






はぁ、はぁ、はぁ。

ナナリー!
どこだ?
返事をしてくれ!

はぁ。

ルルーシュだ!






僕は必死に森の中を走った。
ナナリーは足が悪い。
そう遠くまで行けるはずは無いのだけれど・・・

ぁ!
誰か居る・・・!
こんな森の奥の?






ナナリーか?



違うぞ。



ぅ・・・






そこに居たのはナナリーでは無かった。
ひまわり柄の着物を着た女の人。
背中を向けているからよくわからないけど
まだ若い。






あの・・・
こっちに女の子が来ませんでしたか?
栗色の長い髪の・・・
足が不自由なんです。
それから・・・目も・・・

あの・・・
お姉さん?



来ていない。
こちらには。



そうですか。
あの・・・
枢木神社の人じゃないですよね?






枢木神社の使用人は
全て頭に入っている。
外部の人間がこんな森の中で何を?

山菜取り?
道に迷った?
それとも・・・刺客?






安心しろ。
私は敵ではない。



ぇ?



頼まれただけだ。
様子を見てきてくれと。



様子って・・・?
あなたは一体?



降ってきたな。






雨?
こんな時に?

濡れてしまう。
ナナリーが。

早く
早くナナリーを見つけなくちゃ。






お姉さん、時間が無いんだ。
単刀直入に・・・

あれ?






消えていた。
ひまわりの女の人が
ほんのちょっと雨雲を見上げていた隙に。
誰だったんだ?
頼まれたって言ってたけど。






ずいずいずっころばし
ごまみそずい。






この声!
ナナリー!

小さくかすかだけど
でもナナリーの声だ!
僕が間違うはずが無い。

でも、もう一つ?
一緒に歌っている声は何だ?
まさか・・・

ぼくは走った。
ぬかるみはじめた地面を
ナナリーの歌声を頼りに。






うふふふふ。



うはははは。






ぁ!
ナナリーが笑ってる?!
母さんが死んでから一度も笑わなかったのに。
どうして?






ルルーシュ!



スザク?!






スザクが地面から姿をあらわした。
正確には地面に掘られた穴の中から。






こっちだ!
ナナリーも居る。



お兄様!



ナナリー!
無事なのか?



はい。
お兄様。






ナナリーは穴倉の奥にいた。
あのスザクと一緒に。






ごめんなさい。
お兄様。
私、ここに落ちて気を失ってたみたいで。



この穴に?!



俺が作った秘密基地だ。



すごいですよ!
食料とか武器もあるんですね。



ナナリー
さっき笑ってた?



え?
えぇ。



どうして?
ずっと笑わなかったのに・・・



だってスザクさんが笑うから。



ぇ・・・?



大きな声でほんと
楽しそうに笑うから
つい、つられてしまって・・・



笑う・・・



気づいてなかったのか?
ルルーシュ。
お前、全然笑ってなかったぞ。






ぁ・・・
笑わなくなってたのはナナリーだけじゃない。
僕も・・・?
そうか。
そうだったんだ・・・






お兄様。
スザクさんの秘密基地に入りましょう。
外はまだ雨降りなのでしょう?






負けた。
僕はナナリーを見つけられなかった。
笑わせる事もできなくて
こんな日本人に・・・

でも、ナナリーを見つけてくれたんだ。
礼を・・・言わなくちゃ・・・
ありがとうって。






あ・・・



ルルーシュ。
お前・・・
ごめん。



ぇ?



悪かった。
初めて会ったとき
お前を殴った事。
だから・・・
ごめん。






こいつ・・・
こんな簡単に?!






なんでそんな?!



だっておまえ、すごいじゃ。
ナナリーに聞いたよ。
お前のこと。

ブリタニアのいけ好かない王子様だと思ってたけど
お母さんの事も
兄弟も・・・

それなのにたった一人で妹守っててさ
俺と同じ・・・



なんでお前が泣くんだよ。



だって、お前があんまり・・・
ぅぅぅ・・・






変な奴だ。
こいつ・・・
でも・・・






もう、王子じゃないのに
すごいよ。
お前は。



そうですよ。
お兄様は凄いんです。



こっちへ入れよ。
ルルーシュ。



え?
無理だよ。
二人で精一杯だ。



詰めれば大丈夫。
そこだと濡れるだろ?
ほら!



ぅ・・・!

なぁ、引っ張るなよ。
乱暴な奴だな。



いいから。
ほら、ふた閉めて。



狭い。



文句言うなよ。
俺の秘密基地に。



でも、あったかいな。



でしょ?
あったかいんですよ。
スザクさんの秘密基地。



うん。
そうだね。
ナナリー。



いひひ。






僕らは戸惑いながら身を寄せ合った。
始まりだった。
僕らの・・・
あの夏の日の。

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