楽天

2011年4月23日土曜日

狼と香辛料 2 3/3



狼と香辛料 2 3/3






わっちは
いつから教会が喜劇を扱うように
なったのかと思ったくらいじゃ。



ふ。
とりあえずその辺にしとけ。



これも時代の移り変わりかの。
この分だと大分変わっていそうじゃの。

ぁ・・・



おまえ自身は変わったのか?



・・・(no)



なら
お前の故郷も変わってないさ。

ん。



ふふ。



ぁ・・・



ぬしに慰められては賢狼の名折れじゃ。



ぁ・・・



ふふ。



あぁ・・・



ほれ!
はよ来い!
何しとる?



ぅん・・・






そうですか!
のっていただけますか!



ただし
前金は払えない。
毛皮を換金しなきゃどうにもならんしな。



では港町
パッツィオで再会しましょう。






パッツィオに着いたら
ヨーレンドって酒場に来てください。
あっしと連絡取れるようになってます。



わかった。
ヨーレンドだな?



えぇ。
ヨーレンドです。

んじゃ
お先にどうも。
奥さんもご機嫌うるわしゅう!



騒がしいヤツじゃな。
一緒に行かんのかや?



道がぬかるんでるだろ?



ぁ?



徒歩のほうが断然早いからな。
無理に付き合わせることも無いだろ。



確かに商人は時間にうるさい。



時は金なりだ。



うふふ。



ん?



面白い言葉じゃ。
時は金なり・・・か。



時間があればそれだけ金を稼げるだろ?
お前が何百年と見てきた農夫たちも
時間には正確だったと思うが?



ふ。
ぬしは何を見とるかよ?
奴らは時間に正確なのではない。
空気に正確なのじゃ。



ん・・・
わからないな。



よいか。
やつらは夜明けの空気で目を覚まし
午後の空気で草をむしり
春の空気で芽吹きを喜び
夏の空気で成長を楽しみ
秋の空気で収穫を祝い
冬の空気で春を待ちわびる。

やつらは時間など気にせん。
わっちもそうじゃ。
ぬしは頭の回転は良いが
経験が足りぬな。



逆を言えば・・・



ん?



歳をとれば
よきものになろうと言う事じゃがな。



それは何百年後の話だ?



ん?

あはははははは。
ぬしの頭はやはりよう回るの!



お前の頭が古すぎて
ガタがきているだけじゃないのか?



うふふ。



ぁ?



わっちら狼が
どうして山の中で人を襲うのか
知っとるかや?



いや・・・



それはな・・・
人の頭を食べてその力を得ようとするからじゃよ。



ぁ!



ぬしなんてまだまだ
ひよっこじゃ。
わっちの相手などなりんせん。



ん・・・



ぬしは森で襲われたことはないんかや?



ある。
8回くらいかな。



手ごわかったじゃろ?



あぁ・・・
野犬の群れはどうにかなったが
狼は手ごわかった。



それはな
そやつが少なからず人を喰ってその力を・・・



やめてくれ!



ぁ・・・
ぁ?



ガタがきてる
なんて言ったのは悪かった。
だから・・・
やめてくれ。



ぁ・・・
すまぬ。






怒っとる?



怒ってる。
だから二度とあんな事を言うな。



・・・(コクリ)






狼は森だけで暮らし
犬は一度人の下で暮らしとる。
それが
狼と犬との手ごわさの違いじゃ。



ん?



狼は人に狩られる事しか知りんせん。
人は恐怖の対象じゃ。
だからよく考える。
人が森に来た時
わっちらは
どう動くべきか。



ん・・・
ぁ!
お前も人を・・・!

ぁ・・・



いくらわっちでもな・・・
答えられん事がある。



悪い。



これでおあいこじゃな。



は・・・?






ぬしとわっちじゃ
生きてきた世界が違うんじゃな。

0 件のコメント: